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「久保建英を中心に戦っている今季はリスクもある」現地記者がその活躍を絶賛も危惧されることと解決策を語った (3ページ目)

  • ロベルト・ラマホ●文 text by Roberto Ramajo
  • 髙橋智行●翻訳 translation by Takahashi Tomoyuki

【久保のリズムでプレーするとリスクがある】

 昨季のラ・レアルはシルバに合わせてプレーしたが、今季は久保のリズムでプレーしている。そしてそれは、イマノル監督率いるチームのゲームがより縦に速く、目まぐるしくなっていることを意味する。

 シルバがいた時はライン間でためを作り、ゴールにつながるラストパスを出せるタイミングを窺うプレーが多かった。一方、久保を中心に戦っている今季は、すべてがよりスピーディーかつ無秩序になっていると言えるだろう。昨季よりもスペクタクルなプレーを提供しているが、守備時に大きなスペースを残し、リスクを伴っている。

 昨季は組織的に相手を抑え、1-0のリードを守る術を知っていた。すなわち、先制さえすれば、相手につけ入る隙を与えずにほとんどの試合に勝つことができたのである。

 しかし今季は先制しても簡単に守りきれていない。実際、ホームゲームすべてで失点しており、特にまだシルバ抜きの戦いに適応できていなかった最初の2試合は、どちらもよく似た展開で引き分けていた。

 ホーム3戦目のグラナダ戦、今季初勝利を目指すラ・レアルは久保のペースでプレーするために、さらにリスクを冒す必要があること、つまり失点の恐れがあることを明確に理解していた。

 その解決策として打ち出したのが攻め続けることであり、久保のように相手に臆せず、常に前を向いてプレーすることだった。5-3で勝利という結果がそのすべてを物語っており、我々はスペクタクルなサッカーを目の当たりにしたのである。

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