冨安健洋、鎌田大地はやや有利か CLグループステージを突破するのはどこだ (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Reuters/AFLO

【日本人所属の最上位はアーセナル】

 モナコで開かれた抽選会は全32チーム中、あらかじめ第1ポットに振り分けられた8チームから順番に行なわれた。そのなかには上田綺世所属のフェイエノールトも含まれていた。2022年のUEFA国別ランクで7位だったオランダリーグの優勝チームである。
 
 CL優勝チーム(マンチェスター・シティ)、ヨーロッパリーグ優勝チーム(セビージャ)の2チームに、2022年のUEFAランク2位から7位までの国内リーグの覇者6チームを加えた8チームが第1ポットになった。

 第2ポットから第4ポットは、過去5年のUEFAチームランキングに基づいて分類される。つまり第2ポットは、昨季の国内優勝を逃した実力国という集団だ。

 そのなかには冨安健洋が所属するアーセナルが含まれていた。日本人が所属する最上位クラブであることは言うまでもない。そして抽選の結果、セビージャ、PSV、ランスと同じ組を戦うことになった。前述のとおり、アーセナルの力が一歩抜けていることは確かだが、いずれも好チーム揃いで、力の差はそれなりに接近している。

 混戦模様だと先述したフェイエノールトのグループEには、第2ポットからアトレティコ・マドリードが入った。実力チームながら近年、CLでパッとした結果を残せていない。けっして旬とは言えない現在のスペインリーグを象徴するクラブである。フェイエノールトにはラッキーな結果となった。

 第3ポットからはラツィオが入った。鎌田大地が加入したばかりの昨季のセリエA、2位チームだ。昨季のスポルティング(守田英正)対フランクフルト(鎌田、長谷部誠)に続き、2年連続グループリーグでの日本人対決が実現したわけだ。

 だが、話はここで終わらない。このE組に第4ポットから5人の日本人選手が所属するセルティックが飛び込んできたからだ。アンジェ・ポステコグルー(現トッテナム・ホットスパー監督)からブレンダン・ロジャーズに監督が代わった余波を受け、旗手怜央が出場機会を減らし、昨季終盤、出場機会を増やしていた岩田智輝もベンチを温める毎日だ。小林友希に至っては招集外が続く。

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