カタールW杯ポルトガル代表選出に現地で批判が噴出。26選手中18人が同一の代理人だった (4ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 逆に、2016年のユーロでポルトガルの優勝に貢献したジョアン・モウチーニョやレナト・サンチェスは選ばれていない。モウチーニョは36歳という年齢もあるかもしれないが、サンチェスはこの夏、争奪戦のすえパリ・サンジェルマンが1500万ユーロ(約25億円)で獲得した選手だ。しかし、彼らはジョルジュ・メンデスの顧客ではなかった。

 もうひとつ興味を引くのが、ビッグクラブに混じって、ポルトガル代表にはイングランドのウォルバーハンプトンの選手が3人いることだ。実はジョルジュ・メンデスとこのチームは非常に親密な関係で、すでに累計20人のポルトガルの選手をこのチームに輸出している。

 ポルトガル代表に潜むジョルジュ・メンデスの陰は何も今回始まったわけではない。この8年間にポルトガル代表でプレーしたサッカー選手のうち48%が、ジョルジ・メンデスの顧客だという。ただ、今回のポルトガル代表ほど、メンデス色が強いチームは初めてだ。

 口の悪い者は「これはポルトガル代表でなくメンデス代表だ」と言う。ひとりの代理人の手に多くの代表選手が委ねられるのは健全ではない、危険なことだと、ポルトガルのジャーナリストたちは警鐘を鳴らしている。





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