マイケル・オーウェン、クリスティアン・ヴィエリ、そして審判界のヒーローとヒールはいま (5ページ目)

  • 利根川晶子●文 text by Tonegawa Akiko
  • 山添敏央●写真 photo by Yamazoe Toshio

 彼の出演を巡ってはイタリアの各局が争奪戦を繰り広げ、実際に出演料としてもかなりの大金を手にしたと言われている。ただでは起きない男なのだ。

 2010年、ニューヨークの空港で、6キロのヘロインを服の下に隠し持っているのが見つかり逮捕。2年半の懲役刑が言い渡される。2012年には仮釈放されるが、エクアドルに帰ると今度は脱税で起訴された。

 現在はエクアドルのラジオで「バイロンの笛」という冠番組を持っていて、世界の試合を解説。また審判学校の講師もしている。

 最近ではイタリアの「ガゼッタ・デロ・スポルト」紙のインタビューで、「2002年のイタリア対韓国戦は、私の審判人生の中なかでもトップ3に入る名ジャッジだった。10点満点中8.5点だった。トッティは確かにわざと転んでいた。その証拠に彼自身は抗議していない」などと発言し、またもイタリア人の怒りを買っている。

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