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スペインは強いが、無敵ではない。日本代表を過小評価する"慢心" につけ入るスキはある (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by JMPA

メディアの関心も決勝トーナメント以降

 戦力的にはドイツよりも強いが、ドイツにある骨太感はない。そしてスペインは日本に対し、慢心を消し去ることはできないはずだ。

「ベスト16、ベスト8で当たるのはどこの国? 優勝までの道筋は?」

 今回の組み合わせ後、スペインメディアはそんな調子で報じていた。日本に関しては、「攻撃にいい選手はいるが、戦術的には発展途上」というのが総合的評価。日本が最終予選でオマーンやベトナムなどと同組になった時と似た意識だ。

「Jリーグのレベルに驚いた」

 日本に来たスペイン人関係者はそう言うが、リップサービスもあるにせよ、日本を"その程度"と捉えていたことの裏返しと考えるべきだろう。

 しかし、日本の技術、俊敏性を生かした連係は世界に通じ、久保建英、三笘薫、鎌田大地は武器になる。吉田麻也、冨安健洋、酒井宏樹はどの国の代表でもメンバーに入っておかしくないディフェンダー。遠藤航、田中碧、守田英正、橋本拳人といったMFも実力者だ。

「(古橋)亨梧は欧州のトップと比べても遜色はない」

リージョはそう語っていたが、古橋、南野拓実、上田綺世は強豪国を脅かすゴールセンスの持ち主である。

 臆する必要はない。一発勝負はサイコロを振る「度胸」と粘り強さがモノを言う。なんとか勝ち筋を見つけたい。

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