日本代表のドイツ打倒のヒントを見た。CLでバイエルンを下したビジャレアル
チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝第1戦の4試合は、以下のような結果に終わった(左側がホーム)。
マンチェスター・シティ1-0アトレティコ・マドリード
ベンフィカ1-3リバプール
チェルシー1-3レアル・マドリード
ビジャレアル1-0バイエルン・ミュンヘン
戦前の優勝への下馬評は以下のような順だった。マンチェスター・シティ、リバプール、バイエルン、レアル・マドリード、チェルシー、アトレティコ、ベンフィカ、ビジャレアル。
最も衝撃度が高かった試合、下馬評との落差が最も大きかった試合は、ビジャレアル対バイエルンとなる。ビジャレアルが現在スペインリーグ7位であるのに対し、バイエルンはブンデスリーガで首位を行く。2位ドルトムントに勝ち点9もの差をつける独走状態にある。
そこに毎度、落とし穴が潜んでいる。お山の大将気分でCLを戦い、墓穴を掘るパターンである。バイエルン一強の時代が続くブンデスリーガは、いわば無風区の状態ながら、欧州に目を転じれば、UEFAリーグランキングでイングランド、スペイン、イタリアの後塵を拝す4番手だ。
バイエルン戦の前半8分、先制ゴールが決まり喜ぶビジャレアルの選手たちこの記事に関連する写真を見る 実際、バイエルンとビジャレアルの間に、大きな戦力差は存在しなかった。その1-0という結果は、幸運なゴールを挙げたビジャレアルが、それを必死で守りきる内容ではなかったのだ。2トップの一角として出場したジェラール・モレノは、少なくとも3度のビッグチャンスを掴んでいた。バイエルンにも惜しいシーンはあったが、ビジャレアルにも同じくらいチャンスはあった。バイエルンにとって1-0はラッキーなスコアとさえ言えた。
ドイツ人5人、フランス人4人、ポーランド人、カナダ人各1人。これはバイエルンのスタメンを飾った11人の国籍別内訳だ。交代で入った4選手を加えると、ドイツ人の数は計8人に膨れあがった。ドイツを代表する名門クラブなので当然といえば当然だが、強豪クラブの多国籍化が進むCL上位チームにあっては珍しい。バイエルンのドイツ色は際立っている。
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