2022.04.07

日本代表のドイツ打倒のヒントを見た。CLでバイエルンを下したビジャレアル

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Chris Brunskill/Fantasista/Getty Images

 チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝第1戦の4試合は、以下のような結果に終わった(左側がホーム)。

マンチェスター・シティ1-0アトレティコ・マドリード
ベンフィカ1-3リバプール
チェルシー1-3レアル・マドリード
ビジャレアル1-0バイエルン・ミュンヘン
  
 戦前の優勝への下馬評は以下のような順だった。マンチェスター・シティ、リバプール、バイエルン、レアル・マドリード、チェルシー、アトレティコ、ベンフィカ、ビジャレアル。

 最も衝撃度が高かった試合、下馬評との落差が最も大きかった試合は、ビジャレアル対バイエルンとなる。ビジャレアルが現在スペインリーグ7位であるのに対し、バイエルンはブンデスリーガで首位を行く。2位ドルトムントに勝ち点9もの差をつける独走状態にある。

 そこに毎度、落とし穴が潜んでいる。お山の大将気分でCLを戦い、墓穴を掘るパターンである。バイエルン一強の時代が続くブンデスリーガは、いわば無風区の状態ながら、欧州に目を転じれば、UEFAリーグランキングでイングランド、スペイン、イタリアの後塵を拝す4番手だ。

バイエルン戦の前半8分、先制ゴールが決まり喜ぶビジャレアルの選手たちバイエルン戦の前半8分、先制ゴールが決まり喜ぶビジャレアルの選手たち この記事に関連する写真を見る  実際、バイエルンとビジャレアルの間に、大きな戦力差は存在しなかった。その1-0という結果は、幸運なゴールを挙げたビジャレアルが、それを必死で守りきる内容ではなかったのだ。2トップの一角として出場したジェラール・モレノは、少なくとも3度のビッグチャンスを掴んでいた。バイエルンにも惜しいシーンはあったが、ビジャレアルにも同じくらいチャンスはあった。バイエルンにとって1-0はラッキーなスコアとさえ言えた。

 ドイツ人5人、フランス人4人、ポーランド人、カナダ人各1人。これはバイエルンのスタメンを飾った11人の国籍別内訳だ。交代で入った4選手を加えると、ドイツ人の数は計8人に膨れあがった。ドイツを代表する名門クラブなので当然といえば当然だが、強豪クラブの多国籍化が進むCL上位チームにあっては珍しい。バイエルンのドイツ色は際立っている。