マンチェスター・シティvsリバプールの首位決戦。今季プレミアリーグの行方を決める大一番の注目ポイント
リバプールは好調
プレミアリーグの2強にとって、極めて重要な11日間が始まった。マンチェスター・シティとリバプールのどちらも、ここをどう乗りきるかで、今季の行方が決定づけられると言っても過言ではない。
注目はマフレズ(左上)とサラー(右上)か。グアルディオラ(左下)vsクロップ(右下)の監督采配も楽しみだこの記事に関連する写真を見る それにしても、片時も息のつけないスケジュールが組まれたものだ。チャンピオンズリーグ準々決勝第1戦、プレミアリーグでの直接対決、チャンピオンズリーグ準々決勝第2戦、FAカップ準決勝での直接対決──まさにシーズンの山場と表現できる。しかも試合の間隔は中4日、中2日、中2日。当事者たちの負担は計り知れないが、ファンとしては楽しみが続く。
両者のライバル関係が際立ってきた2018-19シーズン以降、ペップ・グアルディオラ監督の率いるシティがリーグを2度制し、ユルゲン・クロップ監督が束ねるリバプールは一昨季にリーグ優勝を遂げている。
その3シーズンと今季に挙げた通算勝ち点は、シティが338、リバプールが337と、たったの1差だ。リーグの直接対決では、シティが3勝、リバプールが1勝、引き分けが3つと、ややシティに分がある。
ただし、今の勢いではリバプールが優勢だ。1月中旬の時点では、シティが13ポイントもの差をつけて首位を独走していたが、リバプールはそこから破竹の10連勝を飾り、今週末の直接対決を前に勝ち点1差と迫っている。その間の成績は、25得点2失点と、これ以上ないほどの足取りだ。
ベンフィカとのチャンピオンズリーグ準々決勝第1戦も、敵地で3-1と先勝。夏に加入したCBイブライマ・コナテが凄まじいヘディングで先制点を決め、冬に加わったばかりのルイス・ディアスはサディオ・マネの追加点をアシストし、終盤に自らも加点している。
クロップ監督は新戦力を少しずつチームに馴染ませていくことが多いけれど、この25歳のコロンビア代表アタッカーは、1月にポルトから移ってすぐに先発起用されるなど、早々にフィット。そして古巣の宿敵ベンフィカとの一戦では、プレーヤー・オブ・ザ・マッチに選出される活躍を見せた。
かたやコナテは徐々に出番を得るようになり、この試合ではゴールを挙げた一方、相手のクロスの処理を誤り、失点の直接的な要因となってしまった。それでもパワフルな守備はもちろん、最終ラインから実に強くて正確な縦パスを送るなど、リバプールに新たな武器を授けている。
ピンポイントで補強したふたりが、しっかりと上積みをもたらしているリバプールの選手層は実に厚い。すでにリーグカップを制し、イングランドで唯一、4冠の可能性を残しているが、そんな奇跡的な偉業もまったくありえない話ではない。
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