CLで絶対に外せないFW5選。欧州通の玉田圭司が現地イングランドで感じた凄みとは (2ページ目)

  • PROMOTON 中山 淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi

ロベルト・レヴァンドフスキ(バイエルン・ミュンヘン)
 FWを選ぶにあたって、絶対に外せない選手がレヴァンドフスキです。ここまで12ゴールを記録して得点ランキングのトップに立っていますが、彼はFWに必要なすべてのものを持ち合わせている完璧なストライカーだと思います。

 とくに注目しているのが、ボールを持ってからシュートするまでの姿勢と、抜群のファーストタッチです。先日のザルツブルク戦(ラウンド16第2戦)では自らPKを獲得していますが、あのシーンはその典型。ファーストタッチと姿勢がよかったからこそ、PKを獲得できたのだと思います。

 彼はひとりで打開してゴールを決めるタイプではないので、周りの選手との関係性がとても大事になりますが、バイエルンのチームメイトは彼の生かし方をよく理解しているうえ、アシスト能力も高い。彼がゴールを決めることでチーム全体に勢いが出ることを全員がわかっているので、彼にゴールを獲らせようという意図もうかがえます。

 バイエルンが優勝できるかどうかは、レヴァンドフスキにかかっていると思います。

パリ・サンジェルマン相手にハットトリックを決めたベンゼマ photo by Getty Imagesパリ・サンジェルマン相手にハットトリックを決めたベンゼマ photo by Getty Imagesカリム・ベンゼマ(レアル・マドリード)
 レヴァンドフスキとプレースタイルは異なりますが、ベンゼマも完璧なストライカーだと思います。共通しているのは、彼がゴールを決めることでチームが波に乗ることができるという点。その意味では、チーム内の役割は似ているところがあります。

 かつてクリスティアーノ・ロナウド(現マンチェスター・U)と一緒にプレーしていた時代は、脇役としてのプレーもしていましたが、現在はその時代に磨き上げた、周りを生かすスキルに加え、本来持ち合わせていた決定力がいかんなく発揮されている印象です。

 最近のレアル・マドリードの試合でよく見るのが、彼が崩しに参加してから最後に自分でフィニッシュするシーンです。うまくてサッカーセンスがあるからできることだと思いますし、それこそが彼の真骨頂ですね。

 とくに最近はヴィニシウス・ジュニオールとのコンビネーションプレーが相乗効果をもたらしているので、そこに注目してみるとベンゼマの特長がよくわかると思います。

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