アトレティコ、レアル、バルサの三つ巴。最終局面のリーガの行方を占う (4ページ目)

  • 高橋智行●文 text by Takahashi Tomoyuki
  • photo by Getty Images

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 ただ、クーマン監督がここ数カ月間、ほとんどターンオーバーしてこなかったため選手の疲労が蓄積し、国王杯優勝以降は6試合で3勝2分1敗とペースダウン。第35節でアトレティコ、第36節でレバンテに連続で引き分け、2季ぶりの優勝は風前の灯火だ。レバンテ戦後、クーマン監督が「非常に難しい状況」と発言すると、ピケやブスケツも優勝の可能性がほとんどないことを認めた。

 今季はメッシが29得点を記録して得点ランキングでトップを走り、デンベレがバルセロナ加入後最高のパフォーマンスを見せて大絶賛を浴びた。そして18歳のペドリがレギュラーの座を勝ち取ったのは、ポジティブな面だろう。一方、グリーズマンが高額な移籍金に見合った活躍ができていないと批判され、ピャニッチも6000万ユーロ(約78億円)の移籍金で加入しながら際立つパフォーマンスができていない。

 このあと、首位アトレティコがオサスナとバジャドリード相手に2連勝した場合、無条件で優勝が決定する。また、アトレティコがオサスナ戦に勝利し、レアルがアスレティック戦を引き分け以下で終えた場合も、最終節を待たずに優勝が決まる。

 一方、最終的にアトレティコとレアルが勝ち点で並んだ場合、および3チームが勝ち点で並んだ場合は、どちらも直接対決の結果によりレアルの優勝となる。

 残り2節で3チームに可能性が残るが、アトレティコが2013-14シーズン以来、7季ぶりの優勝に近いのは間違いないだろう。

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