監督収入ランキングが示す欧州サッカーはバブル真っ只中という事実 (2ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO


 選手部門はあいかわらず、メッシ、ロナウド、ネイマールがトップ3を占め、その後をガレス・ベイル(レアル・マドリード)、アントワーヌ・グリーズマン(バルセロナ)が追う恰好となったが、一方の監督部門では意外な人物が上位に顔を出している。

 栄えある1位にランクされたのは、ペップでもクロップでもなく、アトレティコ・マドリード(スペイン)を率いるディエゴ・シメオネだ。

 年間総収入は推定4050万ユーロ(約48億5000万円)。この金額には、基本給やボーナス以外に、レンジローバーや複数の不動産投資会社からの広告収入も含まれる。当然ながら、アトレティコ・マドリードでこの金額を上回る収入を得ている選手はいない。

 とはいえ、2012年1月からA・マドリードを率いるシメオネが今まで残してきた功績を考えれば、これだけの収入を得ていても不思議ではない。

 就任初年度にヨーロッパリーグ優勝、2年目の2012−2013シーズンはコパ・デル・レイとUEFAスーパーカップのタイトルに導くと、翌2013−2014シーズンには自身の現役時代にあたる1995−1996シーズン以来となる悲願のリーグ優勝を達成。その頃から"チョリスモ"と呼ばれる彼の哲学が、選手、クラブ、そしてメディアやファンの間で浸透した。

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