マンCから来たスペインの新星。
19歳ブラヒムはレアルを救えるか (3ページ目)
特筆すべきは、その"アンダルシアらしさ"だろう。アンダルシアはステレオタイプなスペインの印象そのまま、フラメンコや闘牛が盛んな地域だ。サッカーにおいても芸術性、即興性に優れる。イスコ、ホアキン・サンチェス、ヘスス・ナバスなど、芸術的ボールプレーヤーを多く輩出しているが、ブラヒムもその系譜を継いでいるのだ。
2016年には、17歳にしてカップ戦でプロデビュー。翌年にはチャンピオンズリーグ、プレミアリーグでプレーした。
一躍、注目される存在になったが、今シーズンは「欧州最強」とも言える陣容のシティにおいて、出場機会をつかめていない。国内リーグ出場は0。リーグカップで4試合に出場し、2得点したのみだ。
「欧州のビッグクラブではどこも、若手がポジションを勝ち取るのは簡単なことではない。ダビド・シルバの例でもわかるだろう。彼でさえもクラブを渡り歩きながら、まずは1部で経験を重ね、先発に定着し、力をつけてきた。ブラヒムはいいヤツだ。幸運を願っている」
ブラヒムの才能を買っていたシティの指揮官ジョゼップ・グアルディオラは、今回の移籍について「去る者は追わず」のスタンスで、多くを語っていない。
レアル・マドリードでも、ブラヒムはポジション争いに勝つことが先決となる。率直に言って、シティに匹敵、もしくはそれ以上の力を有する選手がいる。ひとつ年下、18歳のヴィニシウスはそのひとりだ。
レアル・マドリードはジネディーヌ・ジダン監督が去った後、ひどく混乱している。フレン・ロペテギ監督は更迭され、後任のソラーリの雲行きも怪しくなってきた。シティ以上に、困難な状況にある。
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