メッシへの依存度がさらに上昇...バルサはCLタイトルを奪還できるか (3ページ目)
小澤 今シーズンは、パウリーニョ(広州恒大)が抜けて代わりにアルトゥーロ・ビダルをバイエルンから獲得しましたが、まだうまく使いきれていませんし、ビダル自身もチームにフィットしきれていないという印象があります。ビダルは去年大きなケガをしたので、まだコンディションが整ってない部分もあると思います。いずれにしても、パウリーニョが抜けたので、昨シーズンのような4-4-2でソリッドなサッカーをすることはないと思います。
倉敷 さしものビダルもメッシには気を使っているように見えますね。コパ・アメリカでアルゼンチン優勝の夢を打ち砕いたのはビダルとチリ代表でしたから(笑)。ビダルはコンディションを上げ、バルサのやり方に早く馴染んでメッシの信頼を得ないといけません。中山さんはビダル獲得の効果をどのように見ていますか?
ビダルやアルトゥールなど、新戦力が加わった今季バルサの布陣中山 ビダルは万能型の選手なので、どのチームのサッカーにもフィットできるという印象を持っていましたが、いざバルサに加入してみると、なかなかバルサの中でビダルが輝くイメージが湧かないというのが率直な感想ですね。
逆に、第2節のトッテナム戦でインテリオールのポジションでスタメン出場を果たしたアルトゥールが、良い意味でのサプライズでした。周りもよく見えていますし、パスを受けるためのポジショニングもすばらしく、テクニックも申し分ありません。現地では早くも「シャビの後継者」という賛辞を送られているようですが、アルトゥールがブレイクできるかどうかが、案外今シーズンのバルサのキーポイントになるような予感がします。
となると、なおさらビダルの立場がなくなってしまいますね(笑)。
倉敷 若いアルトゥールの方がなじむのは早いかもしれません。あのハビエル・マスチェラーノ(河北華夏幸福)でさえ、バルサにフィットするまでには時間がかかりました。ベテランの経験値が時に柔軟さにストップをかけることもあるのでしょうか?
中山 パウリーニョとは違ったタイプの選手ですし、そこも含めてどんな化学反応がチームに起こるのか、逆にそこは楽しみな部分でもありますね。ここまではゲームを終わらせる時に途中出場するパターンがほとんどですが、馴染んでくればきっとバルベルデも違う起用方法を見せるときがくるのではないでしょうか。
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