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世界トップクラブのレギュラーだらけ。日本代表が負けたベルギーの魅力 (5ページ目)

小澤 もともとマルティネスはクラブレベルでやってきた監督ですし、プレミアリーグでも長く指揮を執ってきたので、トップレベルの監督を見てきていますし、実際に対戦もしています。なので、基本的な自分たちのプレーモデル、あるいはプレーのベースとなるシステムは3-4-2-1ではありましたけど、そこから発展させられるようなシステムと戦術のバリエーションを大会中に作ったことについては、さすがだと思います。

 それと、とくにウィングバックの使い方でいうと、日本戦でも脅威になっていたトーマス・ムニエの右サイドでの使い方が非常にうまかったと感じました。ムニエが外からオーバーラップするだけではなくて、インナーラップも仕掛けて、その時にはドリース・メルテンスが幅を取って中央のスペースを空け、サイドの縦のレーンをとても上手に使えていました。その辺もきちんとトレーニングを積んでいると思いますし、それだけの理論やトレーニングメソッドを持った監督であることは間違いないと思います。

倉敷 ロベルト・マルティネス監督のサイクルはまだ続くとお考えでしょうか?

小澤 僕自身はまだ続くと思っていますし、今回の好結果を踏まえて、またヨーロッパのビッグクラブに狙われる監督になっていると思います。今後、どこかのタイミングでベルギー代表監督の職を終えた時には、またクラブ監督として戻ってきてほしい人材ですし、個人的には一度スペインで見てみたい監督だと思っています。

倉敷 中山さん、僕らの代表にもいくつかあったと思いますが、ひとつのチームの中にさらにもっと小さなチームがいくつもあって、組み合わせを変えたり、クラブチームで持っている約束事を効果的に使ったり。小さなチームのバリエーションをたくさん持っている代表チームは強いですね。

中山 代表チームは練習時間が少ないので、やはりクラブのもの、あるいは選手個人やそのグループが学んだものを、いかに代表で落とし込むかということが重要になっています。そして、監督はそれらをチーム全体に地ならししていくという作業が、もはや代表チームの強化を考えるうえでは避けては通れない道になっていますよね。

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