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世界トップクラブのレギュラーだらけ。日本代表が負けたベルギーの魅力 (2ページ目)

中山 今回のベルギーは、やはり日本戦で2点ビハインドを背負った後、あの2枚替え、そして最後に逆転勝ちしたところが、分岐点だと思っています。その前のグループリーグのゲームを見ていて感じたのは、いつものよくない時のベルギーという印象を受けていました。つまり、個人がバラバラでプレーしてしまっているところとか、戦術に変化がないところとか、サイド攻撃が少し弱かったところとか、どういう部分です。

 それを見ていて、「ベルギーは今回もまた苦労するのかな」と思っていたのですが、日本戦の後半であの2枚替えにより、システムを4バックにして、ナゼル・シャドリとマルアン・フェライニを入れたところで、それまでのよくない流れが覆ったと思います。

倉敷 シャドリがよかったですね。

中山 以降、ヤニック・フェレイラ・カラスコがベンチメンバーになったのですが、そこからチームが覚醒した印象があります。何といっても、ロベルト・マルティネス監督がプランB、プランCと、次々と試合で新しいプランを使うようになったのも、やはり日本戦の後半から始まったことなので、そういう点でいえば、監督自身もあの試合で覚醒したといえるでしょうね。

倉敷 確かに。僕たち日本サイドにとっては、調子の悪いカラスコを替えなければいいなと思っていましたからね(笑)。それにしても、シャドリはいい選手でしたね。

中山 ええ。ちょっとしたブレイクでしたね。

倉敷 小澤さんはどんな印象で見ていましたか?

小澤 ベルギー自体は、ワールドカップ予選や直前の親善試合を見ていても、少しバラバラな印象があって、戦術的バリエーションも多くないと見ていたので、サプライズどころか、衝撃を受けたと言っていいくらいに評価が高くなりました。

 そういう意味では、ロベルト・マルティネス監督が本番に向けて隠していたのかどうかは分からないですけど、たとえば、ブラジル戦の3バックと4バックの可変システムであったり、試合中のシステム変更を積極的に打ってきたりしたことは驚きでした。

 もちろんベルギーの選手たちは、普段からクラブレベルで見せているパフォーマンスからしたらそれに対応できるとは思いますが、ラウンド16以降はほとんど準備期間がないなか、それぞれのプランをチームに落とし込んで、パッとやれてしまったところも驚愕でした。

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