2018.08.30

オシムも称賛。謙虚さとハードワークのクロアチアに学ぶべきこと

  • photo by JMPA

蹴球最前線──ワールドフットボール観戦術── vol.34

 サッカーの試合実況で日本随一のキャリアを持つ倉敷保雄、サッカージャーナリスト、サッカー中継の解説者として長年フットボールシーンを取材し続ける中山淳、スペインでの取材経験を活かし、現地情報、試合分析に定評のある小澤一郎――。この企画では、経験豊富なサッカー通の達人3人が語り合います。

 今回のテーマは、ロシアW杯で躍進したクロアチア代表について。モドリッチを中心に粘り強く勝ち上がったチームのストロングポイントを分析します。連載一覧はこちら>>

倉敷 今回はクロアチアの話をします。中山さん、クロアチアは頑張りましたね。

中山 何といっても、決勝トーナメントに入ってから延長戦を3試合連続で戦ったということが驚きですね。他のチームと比べると1試合分多い時間を戦ったなかであのパフォーマンスを見せたわけですから、本当に恐れ入ります。

倉敷 オシムさんが今回のクロアチアについて「謙虚さのあるチーム」だとコメントしていました。強者が集うリーグのビッグクラブでプレーしている選手ばかりだが誰も努力を惜しまず、できる限りのプレーをしている。国民との関係性も良い。彼らからは、謙虚さを学ぶべきだ。たしかそんなニュアンスだったと記憶しています。たしかにモドリッチを中心としたあの走りには、心を揺さぶられましたね。

中山 しかも大会を戦う中で、次第に形ができていきました。おそらくそれは、ズラトコ・ダリッチ監督が持つ"チームをまとめる力"が際立っていたからでしょう。戦術的にも、当初はイヴァン・ラキティッチとルカ・モドリッチの2枚をボランチの位置に並べていたのですが、決勝トーナメントに入って対戦相手を見ながらマルセロ・ブロゾビッチを2人の後方に配置して、中盤の構成を変化させていました。

倉敷 そのブロゾビッチがよかった。

中山 はい、この起用がヒットしましたね。クロアチアには、そういった緻密さもあったと思います。