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オシムも称賛。謙虚さとハードワークのクロアチアに学ぶべきこと (5ページ目)

  • photo by JMPA

小澤 そうですね。彼は攻撃でラストパスを出せる選手ですし、単にパスを出すだけではなく、パスを出した後にきちんとスプリントをしてボックスに入っていけますし、ボックスの手前でミドルシュートも打てる選手です。あれだけうまい選手にあれだけ走られては、なかなか相手としては止めようがなかったと思いますね。

 今大会はモドリッチに象徴されるように、身長は低いかもしれないけれども小柄なテクニシャン、ハードワーカーとして戦える部分も兼ね備えた世界的なスター選手が多く活躍したことが、選手のプロファイルの特徴として出てきたと感じています。

倉敷 モドリッチは中盤で相手選手の角度を消し、スピードを殺していた。守備に関しても優れた選手ですね。

小澤 いくつかのパスコースを消しながら、とくに自分の背後にいる選手を、後ろに目が付いているんじゃないかというくらいのハイレベルなポジショニングを見せていたと思います。細かく修正しながらプレッシングをかけにいけますし、プレッシングをかける時には思い切って相手のセンターバックまで出ていくようなプレーは、普段からマドリーでもやっているんですけど、クロアチア代表の2列目に入ってもやっていましたね。

 その辺は、局面に応じていちばんチームとして消さなければいけないコースを消しながら、守備戦術でいう中間ポジションをうまく取りながら、知的に守備ができる点がよかったと思いますし、今大会の中盤の選手の中でもとくにモドリッチが際立っていました。

倉敷 フランスとクロアチア、決勝に勝ち上がってきたチームの共通点として、中盤のハードワーカー、テクニックのある選手、攻守のトランジション、それから後ろと前を楽にするタスクということに対しての優れた組み合わせを、いくつも持っていたということが挙げられると思います。

中山 フランスもクロアチアも、中盤の深い位置でボールを奪った後、正確なロングパスで局面を変えて速い攻撃につなぐことができる選手がいたことが共通点だったと思います。フランスでいえば、ポグバとムバッペのホットラインがそうでした。クロアチアでは、ラキティッチとモドリッチがサイドチェンジを上手く使って、ペリシッチらを生かして仕留めるという攻撃のかたちを作っていました。そこは、ハードワークしながらも、あれだけクオリティの高いキックができる選手がいたという点が特長になっていましたね。

倉敷 最後に、ダニエル・スバシッチについて。ゴールキーパーについては、どんな印象ですか?

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