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オシムも称賛。謙虚さとハードワークのクロアチアに学ぶべきこと (2ページ目)

  • photo by JMPA

倉敷 データマンの小林君に聞きますが、ダリッチ監督はどう評価されていましたか?

小林 記者会見を全部訳していましたが、毎回のようにモドリッチのことを質問されるんですね。でも、そういう質問に対してもしっかりと答えますし、モドリッチについて語ったうえでチームのこともしっかり語っています。

 そういった点から見ても、しっかりチームを作っていく監督だという印象を受けましたし、さきほど話に出たブロゾビッチは、実はもともとレギュラー候補ではなかったなかで、彼が走れるという特性を見抜いてアンカーで起用しました。実際に延長戦120分の試合ではありましたけど、準決勝のイングランド戦では16キロ以上の走行距離を記録して、ワールドカップ・レコードになりました。

倉敷 16キロ!

小林 選手の特性を見抜いてチームを作る部分や、チームとして育てていくというマネジメントの部分など、ダリッチ監督は本当に上手だったと感じます。

倉敷 彼は協会やクラブチームとも戦える監督でしたね。

小林 そうですね。収監されてしまう可能性があるために現在はボスニアへ逃げているズドラブコ・マミッチ(前ディナモ・ザグレブ会長)という悪者がいるのですが、彼とクロアチアサッカー協会のダヴォール・シュケル会長がズブズブの関係で、協会内もかなりゴタゴタしていたのですが、ダリッチ監督は彼らの言いなりにならず、しっかりとチームを守り続けました。不満分子となったニコラ・カリニッチを追放したことからも分かるように、とにかくチームマネジメントの面で際立っていましたね。

倉敷 ある意味で、デシャン監督にも通じるようなタイプなのでしょうね。

中山 そうですね。いわゆる和を乱さないためのマネジメントができる人だと思います。カリニッチが1試合を終えた後に不満を漏らしてメンバーから外ずれたのも、そういうことだと思いますね。

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