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リーズが井手口陽介を獲得する理由を、
フロントの藤田俊哉に聞いた (4ページ目)

  • 中田徹●取材・文・撮影 text & photo by Nakata Toru

―― おそらく、協力関係以外のクラブも候補として挙がってくると思いますが。

藤田 リーズとしては、井手口がプレーできる可能性の高いクラブを薦める。ワールドカップを目指している今、彼もコンディションや試合勘を落とせないし、どちらにしてもワールドカップ後にはリーズに加わるというシナリオだから、その流れをくんだほうがいい。

―― リーズが井手口選手を評価したポイントは?

藤田 彼の運動量。そして、ボックス・トゥ・ボックス(※)で仕事ができること。若くて、代表経験があって、イングランドに最適かと考える。そのうえで、彼は小回りが効く。

※ボックス・トゥ・ボックス=自陣のペナルティエリアから敵のペナルティエリアまで。ピッチ全面を動き回って攻守に貢献できる選手を評するときに使う。

 イングランドは縦に速いフットボールなので、中盤でゆっくりボールを持っている時間はない。井手口のようなタイプはきっと活きると、リーズはジャッジした。要するに、前への推進力がないといけない。オランダもそういう時代に移ってきているけど、ここ(イングランド)とは比にならない。

―― 「小回り」が日本人の特性として出てくるわけですね。

藤田 そう。日本人の特徴でもある小回りの効く動き――ボックス・トゥ・ボックスをして、縦への推進力のある選手がデュエルの激しいこの世界でどれだけやれるのか楽しみ。それは日本のトッププレーヤーにとって、イングランドでどれだけやれるのかという指標にもなる。

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