乾貴士「情けない」。日本人リーガ出場記録更新もバルサに完敗 (3ページ目)

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 エイバルの小さなミックスゾーンにはバルセロナの番記者が多く駆けつけ、まったくスペースがなかった。ミックスゾーンへの入場を望む記者と制限をかけたい警備の間で混乱が生じる。そんなざわついた中でも、乾はしっかりと記者たちの前に登場して反省点を口にした。

 バルセロナ戦は、シーズンを折り返す前半戦最後の一戦でもあった。

「前半戦の総括は『何もできなかった』。試合に出ていてもそこで結果が出せてないのが全てなので、出ていても満足はできないですね」

 シーズン当初のメンバー外扱いから、11戦連続先発出場とチームの中での自分の居場所を見つけたことは、この前半戦の収穫だと言っていい。だが、その居場所が明日にはなくなるかもしれないという危機感を乾は持ち続けていた。

 だからこそ、来週から始まる後半戦では自分の居場所を保証してくれる得点という結果をホセ・ルイス・メンディリバル監督、チームメート、サポーターは期待している。誰よりも乾自身が、選手としてさらなるステップアップをするために数字に残る結果を強く欲しているのだろう。その結果を手にした時には、選手として一皮むけた乾に会えるはずだ。

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