奇跡の優勝目前。レスター市民に聞いた「レスター快進撃の秘密」 (6ページ目)
シャルマは今も覚えている。アフリカのウガンダの独裁者だったイディ・アミンが1972年にアジア系住民を自国から追放したとき、レスター市議会はウガンダの新聞に告知を出した。「どうかレスターには来ないでください」。公共サービスや病院などが「すでに限界に達しており」、学校も満員だというのだ。
それでもウガンダからレスターには、約２万人のアジア系がやって来た。彼らはイギリスで最も成功した移民グループのひとつになった。もともと英語を話せたし、自分で商売をやっていた人も多かった。しかも、すでにウガンダへの移住を経験しているから「移住慣れ」しており、イギリスに適応するのも早かった。「一文なしでレスターにやって来たアジア系の一家が、２～３年で億万長者になったという話も聞いた」と、カリブ海の国にルーツを持つレスターの男性サイモン・ウーリーは言う。
（つづく）
6 / 6
