検索

【サッカー日本代表】アジア大会銀のロス五輪世代に、セルジオ越後「面白い選手はいる」注目の5人

  • 渡辺達也●構成 text by Tatsuya Watanabe

セルジオ越後の「新・サッカー一蹴両断」(44)アジア大会の決勝で韓国に敗れ、肩を落とすU-21日本代表の選手たち photo by Kyodo Newsアジア大会の決勝で韓国に敗れ、肩を落とすU-21日本代表の選手たち photo by Kyodo News

 大岩剛監督率いるロサンゼルス五輪世代のU-21日本代表は、地元開催のアジア大会で銀メダルを獲得した。大会を通じて、どんな可能性と課題を示したのか。印象に残った選手たちや大岩監督の采配、五輪出場権獲得への厳しい道のり、A代表との融合について、セルジオ越後氏に聞いた。

【彼は"動物的な感覚"でプレーする】

 森保ジャパンの4連戦と並行して行なわれたのが、愛知・名古屋アジア大会だ。参加資格は23歳以下で、OA(オーバーエイジ)枠は3人まで。日本は2028年ロス五輪を目指すU-21で参加した。

 グループリーグ(香港、キルギス、タイ)を12得点無失点で突破し、準々決勝は北朝鮮に1-0、準決勝はウズベキスタンと1-1からPK戦で勝利。決勝は韓国に0-1で敗れ、銀メダルだった。下の世代でも、アジアの勢力図は変わらないね。ただ、日本と同じくU-21で参加したウズベキスタンは、日本や韓国と同等の力を持っていたと思う。

 韓国はU-23を中心にOA枠も使い、優勝によって兵役の特例措置を受けられた。だから日本は負けたという人もいるけど、年齢は関係ないよ。大岩剛監督も選手たちも、このメンバーで金メダルを目指していた。条件の違いは慰めにならない。この敗戦を次につなげることが大事だ。

 もっとも、金メダルは逃したけど、今後に期待できる面白い選手はいるね。まず、中盤の石井久継(湘南ベルマーレ)と大関友翔(川崎フロンターレ)。石井は上背こそないけど、体が強く、技術と得点力もある。大関はゲームをつくることができ、ウズベキスタン戦では途中出場から流れを引き寄せた。パスだけでなく点も取れる。川崎ではベンチスタートが多いけど、もったいない。長谷部茂利監督がどう使うか注目したい。

 左サイドバックの小杉啓太(フランクフルト)のプレーも目を引いた。攻撃力とクロスの精度があり、ウズベキスタン戦の同点ゴールを演出した。コーナーキックのキッカーも務める、特徴のある選手だ。

 そして、左ウイングの横山夢樹(セレッソ大阪)だね。彼はなんというか"動物的な感覚"でプレーしていて、何をするかわからない。あのスケールは魅力だよ。ただ、すごいプレーを見せる一方、ペナルティーエリアに進入しながら、誰もいない逆サイドへクロスを上げた場面もあった。「グラウンダーで入れてよ」と突っ込みたくなった(笑)。

 セレッソの関係者も、「周りの選手が『(よくも悪くも)あいつは何を考えているのかわからない。何をするのかわからない』って言うんですよ」と話していた。味方にも予測できない選手だけど、これからどう化けるか。カットインからのシュートを増やせば、もっと怖くなる。今大会1得点では少なすぎるよ。あと、石橋瀬凪(湘南ベルマーレ)は、とにかく速い。相手の背後を取り、局面を打開する点では横山より上だと思う。

1 / 2

登録は簡単! チェックを入れてボタンを押すだけ 詳しくはこちら

著者プロフィール

  • セルジオ越後

    セルジオ越後 (せるじお・えちご)

    サッカー評論家。1945年生まれ、ブラジル・サンパウロ出身。17歳の時に名門コリンチャンスのテストに合格し、18歳の時にプロ契約を結び、MF、FWとして活躍した。「エラシコ」と呼ばれるフェイントを発案し、ブラジル代表の背番号10を背負った同僚のリベリーノに教えたことでも有名。1972年に日本リーグの藤和不動産(湘南ベルマーレの前身)から誘いを受け、27歳で来日。1978年から日本サッカー協会公認の「さわやかサッカー教室」で全国を回り、開催1000回以上、のべ60万人以上を指導した。H.C.日光アイスバックスのシニアディレクター。日本アンプティサッカー協会最高顧問。公式ホームページ【http://www.sergio-echigo.com】

キーワード

このページのトップに戻る