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サッカー日本代表に選手を招集しないほうが強化に? 曲がり角を迎えた親善試合のあり方

  • 杉山茂樹●文 text by Shigeki Sugiyama

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連載第115回
杉山茂樹の「看過できない」

 11月14日にシンガポールで対戦するブラジルとは5試合前、つまり2026年ワールドカップ決勝トーナメント1回戦(32強)で対戦したばかりだ。昨年の10月にも東京で対戦している。約1年間に3試合。ワールドカップは組み合わせの悪戯による偶発的な戦いと言えるが、残る2試合は意図的に組まれた親善試合だ。

ワールドカップ本大会から約4カ月で再びブラジルと対戦する日本代表 photo by JMPAワールドカップ本大会から約4カ月で再びブラジルと対戦する日本代表 photo by JMPA 正直、ありがたみを感じることができずにいる。ワールドカップ優勝5回。ブラジルはその数で世界一を誇るが、最後に優勝したのは2002年の日韓共催大会で、以降の6大会はベスト8が最高位だ。時代を牽引する「今が旬」とは言いがたいチームである。格上との試合が貴重な機会であることは間違いないが、ブラジルと言われると「またですか」という気持ちになる。

 もっともブラジルだって、日本人のライターにそう嘆かれたら黙っていられないだろう。「こちらはおたくの何倍もアンハッピーだと思っている。できれば格下ではなく、同格や格上とやりたかった」と言い返されるのがオチだ。

 それは、欧州勢との対戦が組みにくくなったことと大きな関係がある。欧州でネーションズリーグがスタートしたのは2018年。森保一監督が日本代表監督に就任した翌年だ。それは代表戦ウィークに行なわれるので、おのずとほかの大陸の代表チームが欧州勢と対戦する機会は減る。

 森保監督下の8年余で行なわれた親善試合は、ニュージーランド戦までで46を数える(公式戦を除く)。ホーム、中立地帯、アウェーの数は、ホーム33試合、中立地帯9試合、アウェー4試合となるが、欧州勢との対戦はわずかに6試合に限られた。今年3月に行なわれたイングランド、スコットランドとのアウェー戦と、5月に壮行試合として国立競技場で行なわれたアイスランド戦、さらには2023年9月に行なわれたドイツ(アウェー)、トルコ(中立地帯)との2連戦、そして2021年に神戸で行なわれたセルビア戦である。

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著者プロフィール

  • 杉山茂樹

    杉山茂樹 (すぎやましげき)

    スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2026年北中米大会で12回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。

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