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太田宏介が語るオランダ生活
「トイレは詰まるし、お湯は出ないし」 (4ページ目)

  • 中田徹●取材・文 text by Nakata Toru  ルート・フースト●写真 photo by Ruud Voest

 あと、頭も疲れます。ポゼッション練習でもプレッシャーが半端なくかかるから、それをどう剥がすかいつも考えさせられるんで、頭が疲れてしまうんです。

――何が本当のうまさなのかを問われますね。

太田 だから、「レベルはどう?」という話になったら、すごく答えるのが難しいんですよ。日本にいる人たちから「オランダリーグはどうなの?」と聞かれることが多くあります。たしかに、技術的な部分なら、日本人のほうが絶対にうまいと感じることは多いですよ。でも、やっぱり"闘う"という部分で、こっちの選手は100%でやってて、削り合いのような練習を普段からやっているんで、その部分の強さがある。これは、日本ではまったくなかったこと。日本人は「チームメイトをケガさせたりしたら......」と思ってしまい、優しいんだけど、そこが弱さであったりもする。

 だから、レベルがどうこうはわからないけれど、1試合限定で試合をしたら、勝つ可能性が高いのはオランダのチームかなと思います。もちろん、チームにもよると思いますけれど(笑)。仮に相手に試合内容で圧倒されても、こっちには特徴的な選手が多い。めちゃくちゃ足が速かったり、仕掛けまくる選手がいたりする。オランダには技術的にうまくない選手もいるけれど、ファイトする姿勢はすごい。

 一方、日本はすごくオーガナイズされていて、チームとして攻撃して守るというのがあるから、連戦になったらJリーグのクラブが盛り返すかもしれない。なので、オランダリーグのチームとJリーグのチームが戦ったら、最終的には拮抗した戦いになると思います。僕はJリーガー出身の選手として技術を大事にしながら、オランダリーグの激しく闘う姿勢を肉づけしていきたいですね。

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