マラドーナも参戦。FIFA副会長ら逮捕で南米は大混乱 (2ページ目)
アメリカ司法省の訴状によると、氏名こそ挙げていないものの、コパ・アメリカの契約に関する賄賂として、2013年に30万ドル(約3600万円)ずつが南米連盟会長、アルゼンチン協会会長、ブラジル連盟会長に支払われたとある。また、FIFAおよびアルゼンチン協会で長年高い役職にいた者が、2011年のコパ・アメリカ(アルゼンチン開催)の際に7桁の数字(100万ドル以上)を要求したとも記されている。
この人物こそ、昨年亡くなるまで、1979年からアルゼンチン協会会長、1988年からFIFA副会長だったフリオ・グロンドーナに他ならない。しかも贈賄側の企業家として国際指名手配された3人はいずれもアルゼンチン人。このためアルゼンチンでは、このテーマが連日トップニュースとなっている。注目は5月29日に行なわれたFIFA会長選挙にまで及び、国内最大のニュース専門チャンネルTNは、投票と開票すべての模様を異例の生中継で伝えた。
賄賂の30万ドルは、一度だけではなく、2015年から23年までのコパ・アメリカ4大会のたびに支払われることになっていた。1人当たりの受領総額は150万ドルになる。すでに高齢だったグロンドーナは、自分が死んだ場合、残りの金を誰に支払うかまで指示していたと言われる。それは誰なのか。知られざる後継者がいたのか、あるいは二人の息子たちか。
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