2015.06.01

マラドーナも参戦。FIFA副会長ら逮捕で南米は大混乱

  • 三村高之●文、写真 text&photo by Mimura Takayuki

 FIFA副会長らの逮捕で南米に激震が走っている。

 汚職事件で逮捕された2人のFIFA現職副会長のうちひとりは、ウルグアイ人で南米サッカー連盟の前会長エウヘニオ・フィゲレド。南米のサッカー関係者では他にも、彼の前任者である南米サッカー連盟元会長、パラグアイ人のニコラス・レオス、ベネズエラ人で南米サッカー連盟の現職副会長ラファエル・エスキベル、さらにブラジル連盟の前会長マリア・マリンらにも逮捕状が出された。

フィゲレドFIFA副会長(右端)とブラッター会長(中央)、レオス南米連盟元会長(左端) レオス元会長は、1986年から一昨年まで南米サッカー連盟会長に君臨していた”南米サッカー界のドン”。黒い噂は幾度となくあったが、いずれも無傷ですり抜けてきた。その彼についに司法のメスが入る。捜査が進めば、多くのサッカー関係者があぶり出される可能性もある。しかし、それが一筋縄ではいきそうもない。

 同じように逮捕者を出した北中米カリブ連盟の本部には、FBIが家宅捜査に入り多くの資料を押収した。ところがパラグアイにある南米サッカー連盟の本部は、まだ手つかずだ。

 ブラジル人のジョアン・アベランジェがFIFA会長だった1998年、彼の強力な援助により建設されたこの本部。内陸にあり豊かといえないパラグアイにとって、国際組織の拠点が国内にできることは大きな誇りだった。このため、本部は不可侵の特権を有する、という法律を制定している。アメリカのFBIはもちろん、インターポールもパラグアイ警察も、この法律により本部内の捜査ができないのだ。当のレオスは、持病の高血圧を理由に病院へ避難。弁護士を通じて無実を訴えただけで、事情聴取にも応じていない。