CL展望。マンU香川真司、CSKA本田圭佑は混戦グループに (2ページ目)
追われるチームは弱い。受けて立つ側は狙われる。バイエルンは、いま欧州のすべてのチームの標的になっているといっても言いすぎではない。
だが、いつものディフェンディングチャンピオンとは様子が違う。欧州一になったにもかかわらず、バイエルンはハインケスからグアルディオラに監督の首をすげ替えた。チャンピオンらしくない行動に出た。
しかも、グアルディオラには独自の哲学がある。こだわり、美学を備えている。バルサではそれが花開いた。就任するや、最初のシーズン(08~09)でいきなり欧州一の座に輝いた。自分が育ったクラブだから等、成功した理由はいろいろあるが、その哲学を抜きには語れない。クラブ哲学と自らの哲学が完全に一致していたからこそ成し得た業。そうした見方は確実にできる。
別のクラブでそれができるか。異なる環境の中で自らの哲学を浸透させることができるか。監督グアルディオラは、いまだ評価を確定させているわけではない。彼にとって今季は未知の世界。
それはバイエルンにとっても同じだ。ディフェンディングチャンピオンにしては、挑戦的なシーズンになる。優勝したのに新監督。このアンバランスなところに、むしろ期待を抱きたくなる理由がある。
CSKAはそのバイエルンとグループリーグを同じ組で戦うことになった。本田圭佑がそのCSKAにやってきたのは4シーズン前(09~10シーズン)。シーズン途中の出来事だった。本田が出場したのは決勝トーナメント1回戦、対セビージャ戦から。そのアウェー戦で放った必殺のFK弾が、ブレイクするきっかけになった。
その本田の台頭は、日本代表にも好影響を与えた。南アW杯ベスト16は、本田の存在なしには語れない。
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