【Jリーグ】引退する柏好文が感謝を伝えた城福浩と森保一から帰ってきた言葉と「いい思い出」 (3ページ目)
【謙虚な姿勢は当時と変わらず】
2018年に広島で再会した時には、ミーティングで課題を提示する悪例として、柏のプレーが選ばれることもあり、事前にそのことを伝えられていた。城福監督が断りを入れていたのはリスペクトの証(あかし)であり、師弟関係と呼べる絆(きずな)があった。
ただし、チームメイトには事前に「今日、俺のプレーがみんなの前で『見せしめ』として用いられるらしいよ」と言っていたのは、愛すべき柏のキャラクターだろう。
2015年のチャンピオンシップ決勝でゴールを決めたシーン photo by Sano Mikiこの記事に関連する写真を見る そしてもうひとり、電話で直接、感謝を伝えたかったのが、広島に移籍した2014年から約4年間、指導を受けた森保一監督である。
電話口で引退することを伝えるとともに、感謝を言葉にした。
「あの時、森保さんが声をかけてくれたから、僕は広島でたくさんの忘れられない思い出ができましたし、すばらしいキャリアを築くことができました。本当にありがとうございました」
すると、日本代表監督はこう言った。
「それはカッシー(柏)ががんばったからで、自分は何もしていないよ。むしろ、こちらこそ、カッシーのおかげで、たくさんいい思いをさせてもらったよ。ありがとう」
謙虚なその姿勢は、監督と選手として接していた当時と変わらず、電話口で笑顔になってくれている表情まで想像することができた。そのふたりが「いい思い出」として思い浮かべたのは、2015年のJ1リーグ優勝だったことだろう。
2ステージ制で行なわれていた当時、Jリーグチャンピオンシップ決勝に進んだ広島は、ガンバ大阪とホーム&アウェーで2試合を戦い、いずれの試合でも柏は途中出場から大仕事をやってのけた。特にアウェーで戦った第1戦(3-2)のアディショナルタイムに決めた決勝弾は、「今も足に感覚が残っている」と言う。
「リーグ終盤にケガをした影響もあり、チャンピオンシップ決勝はベンチスタートだったので、個人的にも見返してやろうとギラついていたんです。試合前日、記者の方たちは誰も自分に話を聞きに来ることがなくて、番記者の方には『明日活躍して、全員が自分のところに話を聞きにくるようにさせる』と誓っていたんです」
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