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【Jリーグ】引退する柏好文が感謝を伝えた城福浩と森保一から帰ってきた言葉と「いい思い出」 (2ページ目)

  • 原田大輔●取材・文 text by Harada Daisuke

【サッカーそのものを教わった】

「本当に有意義で、自分のすべてが凝縮していた約15分間でした。自分のなかでは16年間の最後の1試合なんだけど、その1試合にものすごく価値があったと思っていて。それくらい自分自身の存在価値を示せた1試合であり、周りの人たちに影響を与えられた1試合だったと思っています」

 甲府から契約満了を告げられたのは、ホーム最終戦から2日経った11月25日だった。故郷である山梨に戻ってくることを誓った時から「甲府が最後」と決めていたように、その場で「引退します」と決断した。

 翌日にはチームメイトに伝えたように、数日後にはJ2最終節が迫っていた。限られた時間のなかでプロとしての16年を振り返った時、柏が感謝を伝えようとした、ふたりの指導者がいる。

 ひとりは城福浩監督(現・東京ヴェルディ)だった。甲府で選手として大きく飛躍した2012年からの2年間と、広島で選手として成熟した2018年からの4年間、指導を受けた。

 なかなか電話はつながらなかったというが、後日タイミングが合って引退を伝えると、「今後はどうするんだ」と心配して、気にかけてくれた。

「甲府時代は、サッカーそのものを教わりました。そのおかげで、ポジショニングひとつで相手をはがせるようにもなりました。

 それまでは自ら仕掛けるだけが、突破する方法だと思っていたところがありましたけど、ポジショニングひとつで相手をはがせることを学んだし、練習と映像でのフィードバックを含めて、その繰り返しによってサッカー選手として成長できたと思っています」

 ウイングバックで起用してくれたのも、城福監督である。その抜擢がなければ、広島への移籍を勝ち獲ることも、その後の邂逅も、甲府での最後の1年もなかった。

「自分の強みをあらためて強みにしてくれたのが城福さんでした。甲府ではその強みを伸ばしてもらったし、自信をつけさせるためにも起用し続けてくれました」

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