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【Jリーグ】J1夏の移籍で得したクラブは? 上位に即戦力加入 下位も積極補強で巻き返しを図る (2ページ目)

  • 篠 幸彦●文 text by Shino Yukihiko

【戦力流出を抑え、即戦力を補強】

 4位の京都サンガF.C.もクラブ初の優勝を狙える重要なシーズンとなっている。そんななか、米本拓司が第22節ガンバ大阪戦のケガで全治3~4カ月の長期離脱となり、7月にはキャプテンの川﨑颯太がドイツ1部のマインツに移籍。MFの重要な戦力をふたり失っている。

 しかし、川﨑の移籍に備えて、6月のウインドーでJ2のジュビロ磐田からMFレオ・ゴメスを獲得し、すでに主力の活躍を披露している。7月に神戸からMF齊藤未月、ブラジル2部のアヴァイFCからMFグスタボ・バヘットの補強も発表した。

 長期間のリハビリを経てようやく復帰した齊藤は、どれほどコンディションを取り戻しているかは未知数。かつての恩師である曺貴裁監督のもとで復活を果たせれば、京都にとっては大きな後押しとなることは間違いない。

 5位サンフレッチェ広島は、現状はふたりの補強にとどまっているが、ふたりとも十分にインパクトがある。ひとりはジャーメイン良が1トップで負担の大きかったところで柏から木下康介を補強。すでに6試合で3ゴール1アシストと存在感を示している。

 また、FCソウルから韓国代表DFのキム・ジュソンを獲得。広島の最終ラインといえば佐々木翔、荒木隼人、塩谷司の鉄板3人の代えが利かないという課題をずっと抱えてきた。その牙城をキム・ジュソンが崩し、一角を担えるかは注目だ。

 6位FC町田ゼルビアは、ここまで昨季のような目立った大型補強は行なっていない。一方で、中山雄太や韓国代表のオ・セフン、オーストラリア代表のミッチェル・デューク、ドレシェヴィッチなど、各国代表クラスを控えに抱えながら、戦力流出は髙橋大悟のギラヴァンツ北九州(J3)移籍のみにとどめている。

 唯一獲得したのがJ2のV・ファーレン長崎で主軸として活躍していたMF増山朝陽だ。クラブ初のACLエリートを見据えて、強力な戦力の上積みとなった。流出を最小限に抑え、複数ポジションをこなせる即戦力の補強に成功した。

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