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【クラブワールドカップ】土壇場で打ち砕かれた浦和レッズの夢 欧州CLファイナリストとの明白な差

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki

 浦和レッズの守護神としてこれまで数多くの国際試合を戦ってきたベテランGK、西川周作は表情を変えず、悔しさをかみ殺すように口を開いた。

「交代選手も含めて、しっかり守るという意識がみんなにあったなかで、本当に最後の最後でやられてしまって、非常に残酷な結果になってしまった」

 クラブワールドカップのグループリーグ第2戦。浦和はインテルに1-2で敗れた。

 これで2連敗となった浦和は、早くもグループリーグ敗退が決定。第3戦を残して、アメリカを去ることが決まってしまった。

インテル相手に先制した浦和レッズだったが... photo by Getty Imagesインテル相手に先制した浦和レッズだったが... photo by Getty Imagesこの記事に関連する写真を見る 初戦を落とし、苦しい状況に立たされていた浦和は、しかし、前半11分に右サイドを突破した金子拓郎のクロスを、渡邊凌磨がワンタッチで仕留めて先制。その後はインテルの猛攻を浴びるも、どうにかゴール前で耐え続け、1点のリードを守ったまま、試合終盤を迎えていた。

 ところが、後半78分にCKからラウタロ・マルティネスの同点ゴールを許すと、引き分け目前だった同90+2分にも、バレンティン・カルボーニにこぼれ球を押し込まれ、逆転負け。グループリーグ突破に夢が膨らむ勝ち点3どころか、最低限必要だった勝ち点1すらも逃す悲劇的結末に終わった。

 UEFAチャンピオンズリーグのファイナリストを相手に、歴史的勝利まであと一歩。そこだけにフォーカスすれば、浦和にとって惜しい試合だったことは間違いない。

「浦和は組織的で規律のある、質の高いチームだった。相手は我々を苦しめた」(カルロス・アウグスト)

「相手は非常に低い位置で守備をしていて、ライン間の(味方)選手を見つけるのに苦労した」(クリスティアン・アスラニ)

 実際、インテルの選手たちからは、そんな声が聞かれている。

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