セレッソ清武弘嗣「このまま続けていくのは厳しいかな」引退も考えた昨季から復活なるか「緩めてしまったら、自分のサッカー人生は終わり」 (4ページ目)
── 現代サッカーではインテンシティが重視されるようになっていますし、Jリーグでもそういうチームが増えています。より強度が求められるなかで、今まで以上にフィジカル的な負担が増えているのかなと思いますが。
「セレッソもチームが求めていることが強度だったり、インテンシティっていうところなので、そこはもう当然のように持っていないといけない。それができたうえで、違いを見せないといけないっていうのは自分のなかではすごくあるんですけど、1年のブランクがあるなかで、その強度についていくのに今は必死ですね。
自分の役割はやっぱりゴールだったり、アシストすることだと思っていて。でも、今はチームが守備に重心を置いているので、戦術上、前に出られないということもある。守備のところは絶対に欠かせないんですけど、そのうえで自分の特長を出していかないといけないので、そこはこれからしっかりやっていく必要があると理解しています」
── 実際に強度が重視される今のサッカーに対して、選手としてはどのような想いがありますか。
「Jリーグでも似たようなチームが増えてきましたよね。個性的なチームが少なくなっているというのは、個人的には感じています。
もちろん、世界的に見ても強度が高くて、縦に速いサッカーっていうのが主流になってきているなかで、そこに対応しなければいけないっていうのはあります。だけど、ちょっと前のサッカーのように、意図を持ってボールをつなぎながら、アイデアやテクニックを駆使して相手を攻略していくというサッカーのほうが楽しかったなとは思います」
(後編につづく)
◆清武弘嗣・後編>>香川真司は「常に追いかけ、なかなか追い越せない存在」
【profile】
清武弘嗣(きよたけ・ひろし)
1989年11月12日生まれ、大分県大分市出身。大分トリニータのアカデミー出身で2008年にトップチームに昇格。2010年に大分のJ2降格・財政難に伴いセレッソ大阪へ移籍し、その後レギュラーの座を掴む。2012年から欧州に舞台を移し、ニュルンベルク(2012〜2014)→ハノーファー(2014〜2016)→セビージャ(2016〜2017)でプレー。2017年より古巣のC大阪に所属する。日本代表43試合5得点。ポジション=MF。身長172cm、体重66kg。
著者プロフィール
原山裕平 (はらやま・ゆうへい)
スポーツライター。1976年生まれ、静岡県出身。2002年から『週刊サッカーダイジェスト』編集部に所属し、セレッソ大阪、浦和レッズ、サンフレッチェ広島、日本代表などを担当。2015年よりフリーランスに転身。
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