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中村憲剛と佐藤寿人がJリーグ序盤戦を斬る...好調ヴィッセルは「主力がピーク」「イニエスタが帰ってきたらどうなるか」 (2ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by AFLO

憲剛 去年、J2で多くの勝ちを経験して優勝していることが大きいと思います。スタイルも確立されているし、メンバーもほとんど抜けていない。そういう意味では、シーズン序盤に旋風を巻き起こす要素が備わっていますよね。

 逆に言うと、昇格組はそれがないと次第に難しくなる。ここから研究されてくるはずだから。このままの勢いで前半戦を駆け抜けられれば、後半戦はその貯金で戦うことができるので、夏くらいまでの戦いがポイントになってくるのかなと。

 でも、やっぱり去年、自分たちのスタイルを貫いて勝ち上がってきたので、J1でもスタイルに自信を持ってプレーしているなと感じますよ。

寿人 たしかに、カテゴリーが違っても成功体験は大きいですよね。前線にもいい選手がいますし。鈴木(孝司)はボールが収まるし、谷口(海斗)も無理が効く選手なので。

憲剛 松橋(力蔵/2022年〜新潟監督)さんはマリノスでやっていたから、そのエッセンスをちょっと感じますよね。ボールをしっかりとつなぎながら、「前へ」アタックする。前任者のアルベル監督(現・FC東京監督)がベースを築いたと言われていますけど、松橋さんの独自カラーはしっかりと出ているかなと。

── ヴィッセル神戸が開幕3連勝と、最高のスタートを切りましたね。

寿人 みんな、いいキャリアの時期を迎えていますからね。大迫(勇也)、(山口)蛍、(酒井)高徳、武藤(嘉紀)と主力が30代前半になって、今までの経験値がものを言う「一番いい時期」に来ていると思うんです。

 僕は31歳でMVPと得点王を獲って、憲剛くんも36歳でMVPを獲りましたから。30歳を過ぎても十分にいい時期は作れると思うので、それを考えた時、今の神戸のタレントはピークに来ているのかなと。

憲剛 もともと能力の高い選手は多いし、コレクティブにできていますからね。力はあるので、息切れせずにどこまで走れるかが、ポイントになると思います。

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