Jリーグ2・3月のベストイレブンを独自選考 「プレーレベルが別次元」「時の人になりつつある」「驚異的な数字を残した」選手たち

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki

スポルティーバJ1月間ベストイレブン

2023シーズンのJリーグ月間ベストイレブンを、識者が選考。今回はスポーツライターの浅田真樹氏に2・3月の11人を選んでもらった。シーズンスタートですばらしい活躍を見せた選手は誰だったか。

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2・3月にすばらしい活躍をした選手たちが並んだ2・3月にすばらしい活躍をした選手たちが並んだこの記事に関連する写真を見るFW/小川航基(横浜FC)、キャスパー・ユンカー(名古屋) 
MF/伊藤涼太郎(新潟)、西村拓真(横浜FM)、小野瀬康介(湘南)
MF/齊藤未月(神戸)、山口蛍(神戸) 
DF/白井康介(京都)、藤井陽也(名古屋)、酒井宏樹(浦和) 
GK/小島亨介(新潟)

【酒井宏樹のパフォーマンスは群を抜く】

 今季J1は、昨季ほど2強(横浜F・マリノス、川崎フロンターレ)の力が抜けておらず、混戦を予想する声は多かったが、第5節終了現在、大方の予想どおりの展開で進んでいる。

 ガンバ大阪、柏レイソル、横浜FCにいまだ勝利がないのは心配だが、首位のヴィッセル神戸でも4勝1敗と、すでに無敗クラブはなし。負け数だけを見れば1敗が8クラブ、2敗が7クラブ(つまり、3敗以上は3クラブだけ)と、大混戦となっている。

 節ごとに順位表は出るものの、次の1試合の結果次第で、順位を大きく上げたり下げたりということも起こりうる状況だ。

 各クラブの力は拮抗しているだけでなく、特に新シーズンが始まったばかりのこの時期は新発見も多く、印象に残る選手も多かったのだが、そのなかから2、3月の月間ベストイレブンとして選んだのは、以下の11人である。

 まずGKは、小島亨介(アルビレックス新潟)。

 開幕から4戦無敗と好調だった新潟において、武器となっていたのは後方からのビルドアップ。そこでGKの小島が果たす役割は大きかった。

 理屈の上では、GKが加わることで確実に数的有利が作れるとはいえ、実際にやるとなると、ミスが失点に直結するリスクもあって難しい。その難しいタスクを高いレベルでこなしていた小島を、新潟が昇格1年目ながら好スタートを切ったタイミングに合わせて選出した。

 DFは酒井宏樹(浦和レッズ)、藤井陽也(名古屋グランパス)、白井康介(京都サンガF.C.)の3人。

 今さらあれこれと解説する必要はないだろうが、酒井はスプリントのタイミングといい、球際の強さといい、プレーレベルが別次元。ピッチ上でのパフォーマンスは群を抜いており、攻守両面でチームへの貢献度が非常に高い。

 藤井は今季、3バックの中央から左へとポジションを移したが、攻撃面でのよさがより発揮されるようになった。安定した守備に加え、自らの持ち出しや前線へのフィードなどには目を見張るものがある。

 白井はハードワークが求められる京都にあってもなお、果敢な上下動が際立っていた。開幕直後の勝てなかった時期もそれは変わることなく、左右両サイドでプレーしながら、チームに推進力を生み出していた。

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プロフィール

  • 浅田真樹

    浅田真樹 (あさだ・まさき)

    フリーライター。1967年生まれ、新潟県出身。サッカーのW杯取材は1994年アメリカ大会以来、2022年カタール大会で8回目。夏季五輪取材は1996年アトランタ大会以来、2020年東京大会で7回目。その他、育成年代の大会でも、U-20W杯は9大会、U-17W杯は8大会を取材している。現在、webスポルティーバをはじめとするウェブサイトの他、スポーツ総合誌、サッカー専門誌などに寄稿している。

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