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中村憲剛×佐藤寿人...本音のJ1談義「宇佐美のインサイドもったいない」「浦和は産みの苦しみ」「いろんなものを見直す時期」 (4ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

憲剛 だいたい5試合くらいで見えてくるのかなと。5試合の結果によって、ある程度シーズン序盤の流れができてくるので。5試合を終えた段階の順位が、今季の行方を占うのかなと思っています。

── 今年はJリーグが30周年を迎えますが、記念すべきシーズンに期待することはありますか。

憲剛 今、野々村(芳和/第6代Jリーグチェアマン)さんがいろいろなアイデアを出しているんですよね。「60クラブがそれぞれの地域で輝く」「トップ層がナショナル(グローバル)コンテンツとして輝く」というふたつの成長戦略を掲げて、Jリーグのさらなる発展を目指しています。

 そのなかでメディア露出にも力を入れていて、4月から各地域で『キックオフ』というサッカー番組もスタートします。各地域のクラブやサッカーの露出を高めることが目的で、地上波なので一般の方でも見やすい番組だと思います。

 ただ、個人的には、今季の開幕戦は地上波で生放送してほしかったところはあります。金曜ナイターの難しさはあったと思いますが。

寿人 そうなんですよ。DAZNが放映権の権利を持っていますけど、重要な試合は地上波でもやってほしい。地上波を見てDAZNに入るという流れにならないと、なかなか新規開拓はできないですよ。

 ワールドカップ後の一発目の試合で、マリノスとフロンターレの好カードですよ。スタジアムにもたくさん人が入っていい雰囲気でしたし、内容も本当によかった。あの試合をいろんな人に見てもらえる環境を作れなかったのは、本当にもったいないと感じましたね。

憲剛 Jリーグとしても、打つ手は打っているんです。ただ、Jリーグを取り巻く環境が30年経って、だいぶ変わってきている。

 いろんなものを見直す時期に来ているというのは、野々村さんも言っていること。ピッチ内のことだけじゃなく、ピッチ外の活動も含め、次の30年につながるシーズンになってほしいと思います。

◆第14回・後編>>新生・日本代表の魅力を熱弁「三笘薫はドリブラーじゃない」


【profile】
中村憲剛(なかむら・けんご)
1980年10月31日生まれ、東京都小平市出身。久留米高校から中央大学に進学し、2003年にテスト生として参加していた川崎フロンターレに加入。2020年に現役を引退するまで移籍することなく18年間チームひと筋でプレーし、川崎に3度のJ1優勝(2017年、2018年、2020年)をもたらすなど黄金時代を築く。2016年にはJリーグMVPを受賞。日本代表・通算68試合6得点。ポジション=MF。身長175cm、体重65kg。

佐藤寿人(さとう・ひさと)
1982年3月12日生まれ、埼玉県春日部市出身。兄・勇人とそろってジェフユナイテッド市原(現・千葉)ジュニアユースに入団し、ユースを経て2000年にトップ昇格。その後、セレッソ大阪→ベガルタ仙台でプレーし、2005年から12年間サンフレッチェ広島に在籍。2012年にはJリーグMVPに輝く。2017年に名古屋グランパス、2019年に古巣のジェフ千葉に移籍し、2020年に現役を引退。Jリーグ通算220得点は歴代1位。日本代表・通算31試合4得点。ポジション=FW。身長170cm、体重71kg。

★中村俊輔選手との鼎談全文(合計33ページ)収録★
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webスポルティーバの大人気対談
「中村憲剛×佐藤寿人 日本サッカー向上委員会」が一冊の本になった!

 書籍名は「ケンゴとヒサト サッカー人生以外も役に立つサッカーの話」

 ふたりが願う「日本サッカーのさらなる向上」を実現するため、さまざまなテーマに沿って対談形式で本音をぶつけあう。また、カタールワールドカップ直前企画として「ふたりの思い出のワールドカップこぼれ話」、さらにはふたりが熱望した元日本代表MF中村俊輔選手を招いて豪華な「スペシャル鼎談」も収録。プロとして20年近く現役を続けられたふたりの言葉は、「サッカー以外の人生」にもきっと役に立つ。

<中村憲剛さんからのコメント>
「長く第一線でやれたのには理由があります。その要因を紐解くことは、サッカーだけではなく、おそらくサッカー以外の社会や組織にも当てはまること。その『ヒント』になるようなものが、この本には詰められていると思います」

<佐藤寿人さんからのコメント>
「僕らはスポーツの世界で経験してきたことを話していますけど、それをうまく変換して『自分事』として捉えていただき、それぞれの環境で生かしてもらえたら。サッカーをやってきたなかで学んだことは、人生にも役立つんです」

【書籍名】 ケンゴとヒサト サッカー人生以外も役に立つサッカーの話
【発 行】 集英社
【発 売】 2022年11月14日(月)
【定 価】 本体1,700円+税

◆ご予約はこちらから>> 「集英社・書籍案内」 「Amazon」 「楽天ブックス」

著者プロフィール

  • 原山裕平

    原山裕平 (はらやま・ゆうへい)

    スポーツライター。1976年生まれ、静岡県出身。2002年から『週刊サッカーダイジェスト』編集部に所属し、セレッソ大阪、浦和レッズ、サンフレッチェ広島、日本代表などを担当。2015年よりフリーランスに転身。

【写真・画像】宇佐美貴史のポジションは?「2023 J1全18チーム」序盤戦フォーメーション

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