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識者が選んだ今季JリーグMVPと新人王。2022シーズンのナンバーワンプレーヤーは誰か (2ページ目)

  • photo by Getty Images

中山 淳(サッカージャーナリスト)

MVP:家長昭博(川崎)

 本来なら優勝した横浜FMから選びたいところだが、ターンオーバー制を採用した横浜FMには、突出した個人成績を残した選手はいない。逆に言えば、そこが強行日程の今季を制した理由のひとつになるが、最終節まで優勝を争った2位川崎には、リーグ戦全試合に出場しただけでなく、ゴールとアシストを量産した怪物がいる。それが、2018年の年間MVP受賞者でもある36歳の家長だ。

 今季の川崎は、近年続いた主力の海外移籍や故障者の影響もあり、昨季までのような絶対的な強さを失っていた。そんななか、最後まで優勝の可能性を残せた最大の要因となったのが、家長のパフォーマンスだった。そういう意味で、今季のMVPに選びたい。

浅田真樹(スポーツライター)

MVP:エウベル(横浜FM)

 正直、今季のMVP選びは難しい。横浜FMは、選手のローテーション起用が顕著だったため、選手個人の印象が分散してしまい、川崎の選手にしても、昨季までのインパクトが強すぎるあまり、どうしても物足りなさを覚えてしまう。

 だからといって、その他のクラブに、一昨季のオルンガのような突出した活躍を見せた選手がいたわけでもない。

 最終的には岩田智輝とエウベルで迷ったが、際立った個人能力で局面を打開することの多かったエウベルを選んだ。

 エウベルは、新加入となった昨季からスピードやポジショニングのうまさは目立っていたものの、フィニッシュ時にバタつく印象が否めなかった。しかし、今季はプレーに落ち着きが生まれ、スピードを生かしたドリブルから多くのチャンスを作り出し、特に手詰まり感のある展開で威力を発揮した。

 攻撃において違いを作り出したという点において、MVPにふさわしい。

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