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川崎フロンターレが4-0の圧勝。窮地に立たされたチームに芽生えた逆襲への「変心」 (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 その意味で言えば、3連覇を狙う川崎が強くあってこそ、今季の優勝争いが盛り上がるのだ。

 幸いにして、復調の兆しは見える。

 直近の第21節、川崎はホームにガンバ大阪を迎えた一戦で、4-0と快勝を収めた。

J1第21節でガンバ大阪に4-0と圧勝した川崎フロンターレJ1第21節でガンバ大阪に4-0と圧勝した川崎フロンターレこの記事に関連する写真を見る 川崎は立ち上がりから優勢に試合を進めると、中盤でプレッシャーをかけようと試みるG大阪の背後を突き、前半6分にFWレアンドロ・ダミアンが決めて先制。これで完全に主導権を握った川崎は、その直後、相手に退場者が出たこともあって、終始G大阪を圧倒し続けた。

 相手を無失点に抑え、複数得点を奪って勝利した試合となると、実に8試合ぶりのことである。

 キャプテンのDF谷口彰悟が、会心の勝利を振り返る。

「ここ数試合勝ちがなく、どんな形であれ勝利がほしかった。絶対に勝つんだというところを選手で合わせられた」

 4-0というスコアはもちろんのこと、内容的に見ても、川崎らしさが発揮されたゲームだったと言っていい。

 新型コロナウイルス感染の濃厚接触者認定を受けた鬼木達監督がベンチに入れず、代わって指揮を執った寺田周平コーチも、「見ていて最後まで楽しいゲーム。改めてうちの選手はすばらしいと感じたゲームだった」と絶賛した。

 なかでも2点目のゴールは、実に川崎らしい、鮮やかな崩しから生まれた得点だった。

 右から左へと大きくサイドを変え、ボールをキープし続けたところから、MF脇坂泰斗がタイミングよく中央へ縦パスを打ち込む。すると、レアンドロ・ダミアンが巧みなポストプレーでボールを収め、左から走り込んできたFWマルシーニョへ絶妙なラストパス。あとは快速ウイングが豪快に叩き込むだけだった。

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