『ヴィッセルにできるわけがない』を覆した変化と自信。三浦淳寛監督が胸に秘める自らの使命を語った (4ページ目)

  • 高村美砂●取材・文 text by Takamura Misa
  • photo by(C)VISSEL KOBE

「2020年にクラブから監督就任の打診をいただき、お引き受けしましたが、正直これだけのすばらしい選手が顔をそろえるクラブで、過去に一度も監督経験のない僕が指揮を執らせてもらえることって普通に考えたら、まずないことだと思うんです。なのに、このクラブに関わるたくさんの方が、背中を押してくださり、僕にチャンスをくださいました。

 当時、三木谷浩史会長とも話をさせていただいて『誰にでも初めてはある。チャレンジしてみたらどうだ』と言っていただいたことを今でも覚えていますが、そんなふうにヴィッセルを託していただいたことを本当にうれしく思ったし、と同時に大きな責任を感じてきました。

 やると決めた以上、徹底的にやりきるというのが僕のポリシーなので、とにかくクラブが目指す"アジアナンバーワンクラブ"を実現するまで、自分のすべてを注ぎきって仕事にあたりたいと思います」

 監督としての真価が問われる3シーズン目。荒波を乗り越えた先にある歓喜を想像しながら、"三浦ヴィッセル"は"アジアナンバーワンクラブ"を目指して突き進む。

三浦淳寛(みうら・あつひろ)
1974年7月24日生まれ。大分県出身。現役時代は主に左サイドバックとして活躍。横浜フリューゲルス、横浜F・マリノス、東京ヴェルディ、ヴィッセル神戸、横浜FCでプレー。2011年に現役引退を発表。サッカー解説者などを経て、2018年にヴィッセルのスポーツダイレクターに就任。2020年9月から監督を任されてチームの指揮を執っている。

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