『ヴィッセルにできるわけがない』を覆した変化と自信。三浦淳寛監督が胸に秘める自らの使命を語った

  • 高村美砂●取材・文 text by Takamura Misa
  • photo by(C)VISSEL KOBE

Jリーグ2022開幕特集
ヴィッセル神戸/三浦淳寛監督インタビュー

この記事に関連する写真を見る 今シーズンのスタートにあたり、ヴィッセル神戸での3シーズン目の指揮を任された三浦淳寛監督は、クラブコンセプト『The No.1 Club in Asia〜一致団結〜』になぞらえた決意を口にした。監督として初めて1シーズンを通して指揮を執った昨年、チームをクラブ史上最高順位となるリーグ3位に導いた自信を胸に。

「昨年、我々はJ1リーグで3位となり、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の出場権獲得という目標をクリアすることができました。ただ、我々が目指すべき場所はもっと高いところにあります。"アジアナンバーワンクラブ"を見据えて、今シーズンは昨年以上の結果を出すために、またイチから一致団結して戦っていきたいと思っています」

 三浦監督の言う「一致団結」とは、シーズンを通してチームが一体感を備えて戦い抜くことを指す。毎年のことながら、長いシーズンを戦うなかでは予期せぬアクシデントに見舞われる。

 昨年であれば、序盤からアンドレス・イニエスタをはじめとする主力を欠いた戦いを強いられたこと。夏場にリーグ最多の得点数を刻んでいたエース、古橋亨梧がセルティックに移籍したこと。さらに言えば、シーズン終盤に差し掛かった9月、10月には2019年の加入以来、リーグ戦フル出場を続けてきた山口蛍がケガで離脱したこともそのひとつだろう。

 そうした状況に直面しながらも、最終的にリーグ3位に上り詰めることができたのは、チームがシーズンを通して安定して勝ち点を積み上げられたからだと考えればこそ、今年もその必要性を強調する。

「長いシーズンで結果を求めるには、常に選手、スタッフが誰一人として置いていかれることなく、高い意識で日々の練習にとり組み、目標に向かい続けなければいけません。それが本当の意味で、ひとつになるということだと思います。

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