J1全順位予想。識者5人が推す優勝候補は3チーム。残留争いは半数以上が関わる激戦 (2ページ目)
3連覇狙う川崎に昨季、一昨季のような力はない
活性化している横浜FMが代わって本命に浮上
杉山茂樹氏(スポーツライター)
1位 横浜F・マリノス
2位 川崎フロンターレ
3位 ヴィッセル神戸
4位 鹿島アントラーズ
5位 浦和レッズ
6位 名古屋グランパス
7位 FC東京
8位 サガン鳥栖
9位 セレッソ大阪
10位 ガンバ大阪
11位 アビスパ福岡
12位 北海道コンサドーレ札幌
13位 清水エスパルス
14位 サンフレッチェ広島
15位 柏レイソル
16位 湘南ベルマーレ
17位 京都サンガ
18位 ジュビロ磐田
昨季の上位と下位とが大きく入れ替わるような変動はないと見る。ジャンプアップするチームも、急降下するチームもない。
移籍は年々活発化しているが、戦力に大きな影響を与えるような日本代表級は欧州に行く傾向があること。同様に、そういった質の高い外国人選手が増加していないことなどが、その理由として挙げられる。
18チームはつまり、AクラスとBクラスとに分かれると見る。FC東京(7位予想)がその分岐点になる。
優勝争いは際どい争いになるだろう。3連覇を狙う川崎に、2位に勝ち点18差をつけた一昨季、同13差をつけた昨季のような、圧倒的な力はないと見るからだ。
昨季、ケガでシーズンの大半を棒に振った大島僚太が、守田英正、田中碧の穴をある程度埋めるに違いないが、左ウイング・三笘薫の穴は埋まっていない。新加入のチャナティップ(札幌→)は、タッチライン際を縦に引っ張る推進力に欠ける。三笘と同型という感じではない。
鬼木達監督の采配を持ってしても、急降下は免れても、3連覇を狙う勢いはないと見る。
本命は横浜FM。DFチアゴ・マルチンス(→ニューヨーク・シティ)、FW前田大然(→セルティック)、DFティーラトン(→ブリーラム・ユナイテッド)、MF扇原貴宏(→神戸)らが抜けたが、カバーする選手はいる。新陳代謝が適度に働いている分、活性化している。勢いが出る源と見る。
ケヴィン・マスカット監督の采配も悪くない。その選手交替のセンスは、鬼木監督と高次元で拮抗している。
追いかける存在は、神戸、鹿島、浦和。しかし、いずれも決定的な力はない。
神戸は、DFトーマス・フェルマーレン(引退)が抜けた穴が大きそう。浦和は、好チーム化しているが、優勝を狙うには粒が小さい印象。
大化けが期待できるとすれば、監督がスイス人監督レネ・ヴァイラー(アル・アハリ→)に変わった鹿島か。潜在能力はそれなりに高いので、いい意味で"脱ブラジル化"が進めば、それが成績に直結する可能性が高い。
昨季以上に心配なチームは、札幌、柏、広島。大阪の2チームも油断できない。そして、戦力は低くないのに毎度降格争いに巻き込まれる清水、逆に戦力はイマイチながらしぶとく降格を免れている湘南、さらには昇格組の京都、磐田とともに演じられそうな降格争いは、熾烈を極めそうだ。
2 / 5