2021.12.31

中村憲剛と佐藤寿人が2021シーズンを振り返る。「J1でもJ2でも個々の能力はそこまで大差はない」

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

中村憲剛×佐藤寿人
第8回「日本サッカー向上委員会」@前編

 1980年生まれの中村憲剛と、1982年生まれの佐藤寿人。2020年シーズンかぎりでユニフォームを脱いだふたりのレジェンドは、現役時代から仲がいい。気の置けない関係だから、彼らが交わすトークは本音ばかりだ。ならば、ふたりに日本サッカーについて語り合ってもらえれば、もっといい未来が見えてくるのではないか。飾らない言葉が飛び交う「日本サッカー向上委員会」、第8回はJリーグ&日本代表ともに激動だった「2021シーズン」を振り返ってもらった。

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FC琉球から浦和に移籍してブレイクした小泉佳穂FC琉球から浦和に移籍してブレイクした小泉佳穂 この記事に関連する写真を見る ---- 今回は2021年の日本サッカー界を、おふたりならではの視点で振り返っていただきたいと思います。まずはJリーグから。今年も川崎フロンターレの強さが際立ちました。

佐藤 強かったですね。もっとフロンターレのサッカーを壊せるチームが現れるかと思ったんですけど、結局どこも攻略できなかった。そこを上回ったフロンターレもさすがですけど、本音を言えばもっと手こずる場面を見たかったですね。

中村 選手たちも、鬼木(達/川崎フロンターレ監督)さんも言っているとおり、夏以降に(田中)碧と(三笘)薫が抜け(田中→デュッセルドルフ、三笘→ユニオン・サン=ジロワーズ)、さらにケガ人も多く出て苦しんだ時期があったんですね。その間にルヴァンカップとACLを落とし、さらに隔離期間もあったので、その時期が一番苦しかったと思います。

 そこから総力戦でいろいろなメンバーが出たり、いくつかのシステムを用いながら、最後に勝ち点3をもぎ取っていく勝負強さがあった。そこはメンタルが相当強くないとできない作業だったと思います。言い訳をしようと思ったら、いくらでもできたシーズンだったわけですから。

---- 言い訳とは?

中村 昨季が終わったあとに選手が入れ替わり、夏に碧と薫が抜けました。連戦のなかでチーム内にコロナ陽性者が出てしまったり、ケガ人も数多く出ました。そこまでの状況に陥ったら「負けてもしょうがない」という感情に流されてしまいがちです。