6チームがしのぎを削るJ1残留争い。最後に生き残るのはこの2チームだ! (3ページ目)
浅田真樹氏(スポーツライター)
◆残留チーム=清水エスパルス、湘南ベルマーレ
数字上は下位6クラブすべてに残留の可能性があるとはいえ、シーズン終盤での逆転可能な勝ち点差は、残り試合数が目安になる。つまり、あと5節を残す現段階で逆転可能な勝ち点差は5だ。
16位と勝ち点6差にある最下位の横浜FCは、すでに厳しい。同様に19位のベガルタ仙台も、勝ち点差はギリギリの5だが、残留圏にたどり着くには16~18位の3クラブを上回らなければならず、勝ち点差以上にハードルが高い。
現実的に残留の可能性を残すのは、18位以上の4クラブだろう。
現状、4クラブには目立った調子のよし悪しは見られず、ここから大きく抜け出したり、逆に後れをとったりするクラブが出てくるとは考えにくい。1試合の結果次第で、そのつど抜きつ抜かれつする展開が最後まで続くはずだ。
だとすれば、現時点での勝ち点差は見逃せない。15位の清水エスパルスは降格圏の17位とは勝ち点2差、16位の湘南ベルマーレは同じく勝ち点1差のアドバンテージを持っている。加えて、湘南は得失点差で他を圧倒しており、勝ち点で並ばれても大丈夫、という状況にある。僅差の決着が待っている以上、彼らが優位な立場にいるのは間違いない。
特に清水は守備が安定してきており、大崩れはなさそう。順位をひとつ落とすことはあっても、リードを生かしてこのまま逃げ切る可能性が高いと見る。
上位2クラブに割って入るとすれば、第37節に湘南との直接対決を残す徳島ヴォルティスだろうか。湘南のホームゲームにはなるが、勝ち点差を大きく広げられずに決戦を迎えることができれば、一発逆転のチャンスがある。
裏を返せば、湘南が勝って引導を渡すという結末もありうる。熾烈な残留争いではあるが、案外、最終節を待たずに結果が出てしまうこともありそうだ。
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