6チームがしのぎを削るJ1残留争い。最後に生き残るのはこの2チームだ!
今季J1リーグもいよいよクライマックスを迎えている。シーズン序盤から首位を快走する川崎フロンターレの2年連続4度目の戴冠が秒読み段階にあるタイトル争いとは打って変わって、4チームがJ2に降格する残留争いは熾烈だ。
数字上の可能性は別として、第33節終了時点で現実的に熾烈なJ1残留争いに加わっているのは、15位清水エスパルス(勝ち点32)以下の6チーム。残り5節という状況を迎えて、最後に生き残るチームはどこか? 識者3人がズバリ選定する――。
J1残留に向けて、現状では優位な状況にある清水エスパルスと湘南ベルマーレだが...この記事に関連する写真を見る■J1残留争いを展開する6チームの成績(第33節終了時点)
15位 清水エスパルス 勝ち点32 得失点差-16
16位 湘南ベルマーレ 勝ち点31 得失点差-6
17位 徳島ヴォルティス 勝ち点30 得失点差-20
18位 大分トリニータ 勝ち点28 得失点差-25
19位 ベガルタ仙台 勝ち点26 得失点差-26
20位 横浜FC 勝ち点25 得失点差-40
※17位以下がJ2に降格
杉山茂樹氏(スポーツライター)
◆残留チーム=清水エスパルス、湘南ベルマーレ
残るは5試合。16位で残留するチームの勝ち点を占えば、「36」と考える。
もちろん5試合すべてに勝てば、どのチームも勝ち点をプラス15上積みできるが、現実的な話ではない。だいたい、それが実現できれば、残留争いに加わっていないだろう。
そこで、第33節を終えた時点での16位湘南ベルマーレ(勝ち点31)の1試合平均勝ち点を算出してみると、0.94。15位清水エスパルスが0.97となる。同レベルにあるチームが1試合あたりに得られる勝ち点はおよそ1。5試合なら勝ち点5を上積みできると考えれば、残留ラインは勝ち点36となる。
とすれば、20位横浜FC(勝ち点25)は、残り5試合で勝ち点11が必要。3勝1分け1敗でも届かない計算になる。一時よりチーム力を上げているが、難しいと言わざるを得ない。
19位ベガルタ仙台(勝ち点26)は、3勝1敗1分けでギリギリ届く。だが、直近5戦の成績は1勝1分け3敗。こちらも、難しいと言わざるを得ない。
残留の可能性が高まるのは、現在18位の大分トリニータ(勝ち点28)からだろうが、必要な勝ち点は8。2勝1分け2敗では届かない計算になる。さすがに3勝するのは厳しいと見て、大分も苦しいか。
現実的に見て残留の可能性があるのは、17位徳島ヴォルティス(勝ち点30)、16位湘南(勝ち点31)、15位清水(勝ち点32)の3チーム。徳島、湘南は2勝3敗、清水は1勝1分3敗の成績が必要になる。
戦力的に最も高いのは清水ながら、サッカーは褒められたものではない。サイドでボールがキープできないので、支配率が上がらない。チャンスが少ないサッカーなので、勢いに乗ることができない。
そうなると決して安泰とは言えないが、湘南と徳島が第37節で直接対決を残している。星の潰し合いをする可能性がある。清水にとって、この巡り合わせはラッキーか。
残留するのは、清水と湘南vs徳島の勝者。ホームで戦う分だけ、湘南有利と見る。
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