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湘南GK・谷晃生が大谷翔平に憧れるわけ。世界で活躍する野心は隠さない (3ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by AFLO

 また谷は、2018年ロシアW杯でも貴重な経験をしている。練習パートナーとして日本代表チームに帯同したのである。

「この経験は相当大きかったですね。僕自身の目標はW杯で優勝することなので、その目標とする舞台で戦っている選手を間近で見ることができた。コロンビア戦とセネガル戦の2試合を見たんですけど、W杯のなんともいえない空気感を味わうことができたので、本当にいい経験になりました」

 W杯期間中に日本代表選手を間近で見て、谷が大事だと思ったことは「切り替え」だった。

「タフな試合を中2、3日で戦うのは本当に大変ですし、プレッシャーもあると思うんです。でも大会中、選手はずっと気を張っているわけではなく、メリハリをつけて過ごしていました。とくに大きな大会ではオンとオフのスイッチの切り替えが大事だと思いました」

 W杯は来年、カタールで開催予定だが、その前に今年は東京五輪が予定されている。谷はU-20W杯こそケガで出場できなかったが、2017年のU-17W杯に出場している。今回、東京五輪を戦うU-24日本代表に選出されれば、世代別カテゴリーで2度目の世界大会出場になる。

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 谷にとって東京五輪は、どのような位置づけなのだろうか。

「そこは目指さないといけない舞台ですし、金メダルを獲るために大きな存在でありたいと思っています。ただ、自分の目指す場所はそこが最終ではなく、W杯での優勝です」

 東京五輪のU-24日本代表登録メンバーは18名である。そのうちGKは2名。レギュラー争いはもちろん、本大会のメンバーに入るのも激戦だ。

「2名に入るにはチームでのパフォーマンスが重要になります。そのためには湘南で試合を楽しむこと。とにかく成長するしかない。そうすれば、たとえ選ばれなかったとしても先につながると思っています」

 また、東京五輪には25歳以上の選手を3名招集できるオーバーエイジ(OA)枠がある。4位になったロンドン五輪の時のようにOAの選手がチームにフィットすればチームの躍進につながるため、森保一監督はOAの選手を招集する意向を示しているが、その場合、必然的に谷も含めたU-24世代の枠が少なくなる。

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