「自分の殻を破るため」ヴィッセル古橋亨梧に芽生えた新たな意識とは
ヴィッセル神戸
古橋亨梧インタビュー
今季開幕戦でチームを勝利に導くゴールを決めた古橋亨梧(右) 昨シーズンも、ヴィッセル神戸のFW古橋亨梧は前線で気を吐き続けた。J1リーグで挙げたゴールは、自身最多となる12ゴール。2019年に挙げた10ゴールから2つ増やしたこのゴール数は、チーム最多を数えた。
もっとも、最初の公式戦となった富士ゼロックススーパーカップを皮切りに、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)の2試合、そしてリーグ開幕戦と"4試合連続ゴール"で幕を開けたシーズンだったことを思えば(※ACL第1節のジョホール戦は、のちに同チームが大会参加を辞退したことから無効試合に)、新型コロナウイルス感染拡大の影響によるリーグ中断がなければ、さらにその数を伸ばしていた可能性は十分に考えられる。
いや、彼の言葉を借りれば、それがなくとも「もっと数字は伸ばせたはず」だという。その表情に、悔しさをにじませながら。
「数字としては前年度を超えるゴール数を挙げられましたが、トラップが微妙にズレたり、チャンスを外したり、ゴールにつながらないシーンもたくさんあったので、まったく満足していません。
何よりチームとしてホームでなかなか勝てず、順位も下位に低迷してしまい......応援してくださる方たちが少しでも元気になるようなプレーをしたかったのに、それができなかったのがすごく悔しかったです。特にシーズンの終盤は、チームがなかなか勝てずに苦しんでいるなか、自分もチームを助けるようなゴールを決められず、改めて力不足を痛感しました」
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