阿部勇樹、恩師を語る「オシムさんがいなかったら、今の僕はいなかった」 (6ページ目)
練習中、オシムさんからいろいろな指示が出るんですけど、それをそのままやっているだけだと、笛を吹かれて怒られる。選手は『言われたとおりにやったのに......』と思うけど、言われたことをそのままやることを、オシムさんは望んでいない。『自分で考えてプレーしろ』って、いつも言っていましたからね。
とにかく、ルーティンのような同じ練習がひとつもなくて、ほんと、充実して、楽しかった」
チームは、オシムのトレーニングによって力をつけ、結果を出していった。ファーストステージでは、最終戦まで優勝争いを演じて、3位になった。
阿部は、オシムと出会ってわずか半年で、チームの変化と自らの成長を感じ取っていた。
(つづく)
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