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相棒の藤吉信次はヴェルディ新監督
・永井秀樹の働きをどう見ているか (3ページ目)

  • 会津泰成●文・撮影 text&photo by Aizu Yasunari

「沖縄時代はめちゃめちゃ楽しかった。サッカーって、なんだかんだ言っても、仲のいい相手にパスを出したいし、受けたいものです。仲のいい相手のパスなら、少しずれても頑張って受けるしミスにさせない。永井がパスを出す立場で、もしフォワードがふたりいてそのひとりが自分ならば、自分に出してくれる(笑)。沖縄で永井と一緒にサッカーをした時間はすごく楽しかったし、幸せを感じました」

 2015シーズン、藤吉は指導者(ユース監督)として19年ぶりにヴェルディに復帰した。前シーズン、一足早くヴェルディに復帰した永井はまだ現役だった。そして今シーズン、永井が監督に緊急就任したことで、ふたりは初めて、揃って指導者という立場で戦うことになった。

 新体制から2カ月あまり。藤吉は「監督・永井」をどう見ているのか。

「高い理想があって、それに対して妥協しない。永井は、読売クラブの時代から受け継いできた良さや志と、いまのヴェルディ、アカデミーが取り組んできたいいところを融合して、『新しいヴェルディ』を作りたいと考えている。それは自分も同じですし、永井が話すように、本気で世界を舞台に戦える、独自のスタイルが出来たらいいなと思います」

 スタッフ同士のコミュニケーションについてはどうなのか。

「コーチ、スタッフに対しては、例えば相手の分析で、攻撃は自分、守備は菅原智(コーチ)、セットプレー対策は沖ちゃん(沖田政夫GKコーチ)といった具合に、信頼して任せています。情報はみんなで共有して話し合い、その上で、最後は監督の永井が決断します。本当に信用しているのか、本心で話しているのかどうかは、人ってわかりますよね。そのあたり、永井は裏表がないので、ひとつになれていると思います」

 選手とのコミュニケーションについても、藤吉はとくに心配はしていない。

「選手には普段から、『試合に出られないことは恥でも何でもない。試合に出た時、チームのためにやるべきことができない、力を発揮できないことが恥だよ』と話していますね。試合に出場している選手、出場していない選手に関係なく全員に声をかけてコミュニケーションを取っています。そのあたりは自分がフォローしなくても大丈夫かなという気がしています」

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