FWジェイの本心。「イニエスタがいても勝てない。Jリーグは甘くない」

  • 井川洋一●構成・文 text by Igawa Yoichi
  • 松岡健三郎●撮影 photo by Matsuoka Kenzaburo

Why JAPAN? 私が日本でプレーする理由
北海道コンサドーレ札幌 ジェイ(3)

今年27シーズン目を迎えているJリーグは、現在、じつに多くの国から、さまざまな外国籍選手がやってきてプレーするようになっている。彼らはなぜ日本でのプレーを選んだのか。日本でのサッカーや、日本での生活をどう感じているのか? 彼らの本音に迫る。

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 北海道コンサドーレ札幌のジェイ・ボスロイドには大きな勲章がある。それはフットボール発祥地イングランドの代表として、1試合に出場した経験だ。

自身のこれまでのキャリアについて語るジェイ自身のこれまでのキャリアについて語るジェイ「間違いなく、僕のキャリアで最高の功績だ。家族や周りの人々がすごく喜んでくれたし、自分自身もとても誇らしかったよ」

 2010年、当時カーディフ・シティの一員としてチャンピオンシップ(イングランド2部リーグ)でプレーしていた彼は、開幕から好調を維持し、秋には6試合連続ゴールを記録。イングランドでは2部リーグにも大きな関心が払われ、当時のファビオ・カペッロ監督はジェイが出場した試合に度々アシスタントコーチを派遣していた。

「ファビオ・カペッロの右腕だったフランコ・バルディーニが、僕の出場した試合に訪れていることは知っていた。そして幸運にも、彼が来た試合で毎回、ゴールを決めることができたんだ。フランスとの親善試合に向けた30人強の代表候補に入り、それだけでもうれしかった」

 下部リーグでプレーする選手に代表から声がかかることは少ない。ジェイは代表候補に入ったことを喜んではいたが、あまり気にせずに生活していたという。そしてボクシングの試合(デイビッド・ヘイ対オードリー・ハリソン)の観戦に出かけていたところ、イングランド・フットボール協会(FA)から携帯電話にテキストメッセージが送られてきた──あなたが代表に選ばれました、と。

「最初はイタズラだと思ったよ。代表選出をテキストメッセージで伝えるなんて知らなかったし、それが本当だと思えなかったからね(笑)。だから、誰ですか、と返信したら、『FAです』と。集合の場所や時間も、そのままテキストで送られてきたんだ。ちょっと信じられなかったよ!」

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