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イニエスタ特需のいいとこ取り。
FC東京、ホクホクで首位・広島に迫る (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Yohei Osada/AFLO SPORT

 もちろん、観客増の理由のひとつにはFC東京の好調もあるだろう。だが、言うまでもなく、最大の要因は別にある。今夏、神戸に新加入したMFアンドレス・イニエスタだ。

 実際、この日の味スタでは、FCバルセロナのユニフォームを身に着けたファンを何人も見かけた。イニエスタ見たさにチケットを購入したファンは多かったはずだ。

 ちなみに昨年8月、この試合と同じ日曜の夜に行なわれた、FWルーカス・ポドルスキの"味スタ初見参"となった試合(2017年8月13日/J1第22節、FC東京vs神戸)の観衆は3万642人である。イニエスタ人気がいかに高いかがうかがえる。

 ところが、ワールドカップ直後に神戸に合流し、すでにJリーグデビューも果たしたイニエスタは、2試合に出場したところで、まさかの一時帰国。前節に続き、FC東京戦にも出場しなかった。イニエスタ目当てでやってきたファンは、さぞがっかりしたに違いない。

 それでも、すでにチケットは売り切れ。しかも、"主役"の欠場は事前に広く知られていたにもかかわらず、チケット購入者のほとんどが会場に足を運んでくれたのだから、試合を運営するFC東京はホクホクだ。

 この様子なら、おそらく"イニエスタ景気"はまだまだ続く。神戸はもちろん、アウェーで特需の恩恵を受けるクラブが出てくるだろう。この先、神戸のアウェーゲームは、札幌ドーム、埼玉スタジアム、豊田スタジアムといった"大箱"でも予定されているだけに、どれだけの観客が集まるのか楽しみだ。

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