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柏レイソル・大谷秀和は考えた。
「優勝を争うには何が足りなかったか」 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki 山添敏央●写真 photo by Yamazoe Toshio

 一番大事なのは、最後に上に立っているか。やっぱりメンタルのところで、チーム全体として脆さはありました。例えば、先にやられて落ち込んでしまうとか、負けて引きずるとか」

 若さが出たことが、波の大きさにつながっていたのだろう。一方で、若手が充実してきたことも事実だ。

 GK中村航輔は2017年のJリーグベストイレブンに選ばれている。抜群の反応で、いくつもの決定機を防いできた。大崩れせず、チームとして巻き返すことができたのは中村のおかげだろう。

 左利きのボランチ、手塚康平も鮮烈なインパクトを与えた。ケガでシーズン半ばに長期離脱を余儀なくされたが、ボールを持って失わず、動かせる選手で、ポジション取りも巧妙だ。左足で持てるだけに、ボールの周りに多様性が出て、おかげで右サイドの伊東純也は翼を得ていた。

「若い、と言われてきた選手たちも、1年、2年と主力でプレーすることで、着実に力をつけてきたと思います」

 Jリーグではあらゆるタイトルを手にしてきた大谷も、成長の手応えを感じているようだった。2018年シーズンに向け、チームがさらに飛躍するには、成長した若い力を結集するしかない。

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