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ひとつ歳をとれば...。J1昇格候補だった
松本山雅の低迷にはワケがある (5ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Etsuo Hara/Getty Images

 指揮官は現状を理解するからこそ、「戦っていない選手はひとりもいない」と言い、彼らしい歯に衣着せぬ物言いで苦しい胸の内を明かす。

「シーズン最初から努力しながら、相手を分析しながら、苦し紛れに勝ち点を取ってきた。(勝っていたときも)我々が実力をつけてきたかというと、そうでもない。相手の守備ブロックをどう崩すか。そういうところの力量が足りないのは、なかなか変えられるものではない」

 残り4試合の現時点で、J1自動昇格となる2位との勝ち点差は7。これをひっくり返すことは容易でなく、松本の現実的な目標は、勝ち点では差のないプレーオフ出場圏内ということになるだろう。反町監督は、開き直ったように言う。

「火事場の馬鹿力を出せるか、というところまで来ている。持っている力を最大限に出せるようにやるしかない」

 もはや、すべてを「山雅らしさ」に託すことには無理があると知りつつも、今の松本にできるのは、それを取り戻すことしかないのかもしれない。

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